2013 Fiscal Year Annual Research Report
口腔がん細胞で破綻しているARE-mRNAの核外輸送及び安定化機構の解明
Project/Area Number |
23390416
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
東野 史裕 北海道大学, 歯学研究科(研究院), 准教授 (50301891)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
戸塚 靖則 北海道大学, -, 名誉教授 (00109456)
北村 哲也 北海道大学, 歯学研究科(研究院), 助教 (00451451)
進藤 正信 北海道大学, 歯学研究科(研究院), 教授 (20162802)
|
Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
|
Keywords | 口腔がん / pp32r1 / HuR / 結合タンパク / 安定化 / ARE-mRNA / pp32 |
Research Abstract |
本研究では、口腔がん細胞で起こっているARE-mRNA輸送・安定化のメカニズムをARE-mRNAと相互作用しているRNA結合タンパクHuRや、pp32などを介した解析を展開することにより解明することを目的としている。昨年までの研究で、HuRに結合する新たなタンパクは同定できなかったが、pp32r1が強くHuRと結合することが明らかになったので、本年度はpp32r1のHuR分解への役割について解析した。 1)pp32r1によるHuRタンパクの分解抑制: 細胞にストレスが加わると、HuR-pp32複合体は核外に輸送され、細胞質でHuRが分解されることが知られている。そこで口腔がん細胞を用いて、pp32r1が発現している状態で、スタウロスポリン処理下のストレス状態でのHuRの分解を検討した。その結果、pp32r1発現細胞ではHuRが細胞質で多く発現することが明らかになった。さらに昨年同様、HuRはpp32よりpp32r1の方により強く結合することも確認できた。これらの結果より、pp32が優位な場合はHuRが分解されるが、pp32r1の発現が高くなると優先的にHuRと結合し、細胞質でHuRが安定化され、結果として細胞がん化に寄与することが示唆できた。 3)pp32r1のノックダウン: pp32r1のノックダウンを利用したがん治療をめざして、研究計画に記載したウイルスベクター開発のため、まずsiRNAを用いてpp32r1のノックダウンを試みた。しかし、pp32も同時にノックダウンされ、pp32r1単独のノックダウンはできなかった。これはpp32とpp32r1のホモロジーが高すぎるため、pp32r1のsiRNAでもpp32 mRNAが影響を受けるためであると考えられる。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
|