2014 Fiscal Year Annual Research Report
象牙質再石灰化・再生技術を基盤とした新規う蝕治療法の開発
Project/Area Number |
23390436
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Research Institution | Health Sciences University of Hokkaido |
Principal Investigator |
斎藤 隆史 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (40265070)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 修一 北海道医療大学, 歯学部, 准教授 (50382495)
別所 和久 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90229138)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 象牙質再石灰化 / 修復象牙質形成 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の最終目標は、象牙質の再石灰化に強く関与する石灰化誘導性接着性モノマーであるCalcium 4-methacryloxyethyl trimellitate (CMET)および/あるいは象牙質再生能が期待される象牙質リンタンパク質、フォスフォフォリンRGD含有部分ペプチドを利用した象牙質再石灰化能・修復象牙質形成誘導能を保持した新規齲蝕治療材料を開発するための新知見を得ることである。 本年度は、まず第一に、CMETに含有される機能性元素であるカルシウムが接着性レジンの中でどのような役割を示すのかを検討した。塩化カルシウムを4-META/MMA系接着性レジンに5%,10%および30%添加してin vitro再石灰化実験を行ったところ、配合量依存的に象牙質の再石灰化が促進されることが明らかになり、X線回折からハイドロキシアパタイトが誘導されることが示された。また、これら試料を象牙質に接着させて接着界面の耐久性を検討したところ、6月後の引張強さ試験で、5%および10%添加試料で良好な接着強さを示したことから、5%,10%カルシウム添加が至適配合量であることが明らかになり、CMET配合レジンの諸性質は含有カルシウムに依存していることが明らかとなった。次に、部分ペプチドRGD-1,2,3を用いてin vitro細胞培養実験を行ったところ、DSPP, DMP-1に加え、ALPase, OPN, OCN mRNAの発現促進が認められ、さらに石灰化誘導も認められた。また、RGDの基材として魚由来Ⅰ型コラーゲンが効果的であることを明らかにした。 以上の結果から、石灰化誘導性接着性モノマーCMETおよび修復象牙質形成誘導性ペプチドRGDを利用した接着性材料は有用な齲蝕治療材料となりうることが示唆された。今後は、さらに安全で効果的な基材の開発を行い、実用化へ向けて研究を進める予定である。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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