2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23390458
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
川村 仁 東北大学, 歯学研究科(研究院), 大学院非常勤講師 (00110651)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
成島 尚之 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (20198394)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | デンタルインプラント / 薄膜コーッティング / 非晶質リン酸カルシウム / チタン / RFマグネトロンスパッタリング |
Research Abstract |
デンタルインプラント表面への吸収性非晶質リン酸カルシウムコーティングの有用性について明らかにするために、吸収性非晶質リン酸カルシウムコーティングしたデンタルインプラントを人工体液に浸漬し、生体外での変化を評価するとともに、ウサギに埋入し、インプラント体と骨面との界面における生体内変化の評価をすすめている。その結果、非晶質リン酸カルシウム薄膜コーティングは生体内で容易に溶解し吸収することを昨年度の研究にて明らかにし、今年度は、非晶質リン酸カルシウムコーティングインプラントと周囲骨との界面を別の角度から観察評価することにより、本コーティング法が周囲骨からのdistance osteogenesisのみでなくコーティング薄膜表層からのinner osteogenesisを生じさせる可能性を示唆することができた。つまり、本コーティング法が従来のチタン製インプラントと比較し骨形成能に優れていることを示すことができた。さらに、MC3T3E-1細胞株を使用し、本コーティング法についてのin vitroでの研究もすすめている。本コーティングを施したチタン基板上に、MC3T3E-1細胞株を培養したときに形成される各種骨蛋白を計測している。研究結果については現在解析中であるが、動物実験だけでなく、in vitroでの試験を加えることで、本研究の基礎的データを追加提示し、本研究の精度の向上をはかり、本コーティングを施したインプラントの臨床応用に近づけるべく研究を進めているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在、生体内においてデンタルインプラント表面への吸収性非晶質リン酸カルシウムコーティングの有用性について、論文投稿中である。本実験の裏付けとなるin vitro等の研究も平行して行われているため、今後、さらに得られた研究結果について公表を予定している。
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Strategy for Future Research Activity |
現在ディスク型チタンへ吸収性非晶質リン酸カルシウムをコーティングし、その表面でマウス骨芽様細胞株(MC3T3-E1)の培養を行い、骨形成能についてRT-PCR、ELIZAを用いて計測中である。今後は、得られた実験結果をまとめ、各種の学会を中心に、発表を進めるとともに、論文を投稿予定している。さらに、骨表面の骨増生としての骨膜延長について、本コーティングを付与した骨膜延長装置を開発し、研究を行う予定である。
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Research Products
(1 results)