2012 Fiscal Year Annual Research Report
低分子化合物群による骨再生システムの最適化と分子機序に関する基礎的検討
Project/Area Number |
23390460
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
高戸 毅 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (90171454)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小笠原 徹 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (20359623)
鄭 雄一 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (30345053)
森 良之 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (70251296)
西條 英人 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (80372390)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 低分子化合物 / 骨再生 |
Research Abstract |
申請者らがこれまでに同定してきた骨形成性低分子化合物群と骨形成性シグナル作動性化合物群の適用時期と量を最適化し、これらの化合物を「骨形成過程における最適な時期」に「最適な量及び組み合わせ」で投与することにより、欠損部周囲の前駆細胞が自律的に骨の形・量・場所を決め、骨を再生させるシステムを開発することが本研究の目的である。 A)化合物の下流遺伝子・シグナルの検索 23年度までに骨形成に有望であることが確認されたHhシグナル作動薬SAGとヘリオキサンチン誘導体THについて下流遺伝子の検索を行った。Hhシグナル作動薬SAGについては、マウス中足骨軟骨膜より採取した初代細胞を用いて、SAG刺激により発現変動する遺伝子を骨・軟骨マーカーに焦点をあてて一細胞定量的PCR法により検証した。その結果、軟骨膜には種々の遺伝子発現パターンを有する細胞がおり、SAG刺激への応答性も異なることが明らかとなった。また、THで処理した前骨芽細胞株、SAGで処理した間葉系細胞株についてマイクロアレイ解析を行い、未処理群のデータと比較して、標的遺伝子・シグナル経路の同定を試みた。その結果、THによって活性化されるいくつかのシグナル経路の候補や、SAG刺激によって発現が上昇する遺伝子が明らかとなった。 B)化合物と相互作用する細胞内分子の検索 THと相互作用する細胞内分子を探索するため、磁性ビーズとアミド結合を介して相互作用する官能基をもつヘリオキサンチン誘導体を作製し、この化合物がTHと同等の骨形成活性を保持していることを確認した。現在、前骨芽細胞株のライセートを用いて、化合物と結合する細胞内分子のアフィ二ティー精製を進めている。アフィニティー精製後、ビーズに結合した分子を溶出し、LC-MS により同定する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、当初の計画通り骨形成性低分子化合物の作用機序に関する検討を行った。下流遺伝子やシグナル経路の解析においては、一細胞定量的PCR法やマイクロアレイ解析によって、有望な候補遺伝子とシグナル経路が明らかとなった。プロテオーム解析によるヘリオキサンチン誘導体THと相互作用する細胞内分子の探索は終了していないが、基礎検討がすでに開始されていることから、全体としては研究の進捗は順調であると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
プロテオーム解析を継続して行うものの、25年度の計画に大きな変更はないと思われる。25年度は、これまでに明らかとなった骨形成性低分子化合物とその投与方法の骨再生効果を動物実験により検証する予定である。最も簡便なモデルから検証を開始するが、動物実験が予定通り進まない場合は、モデルの再考も含めて柔軟に対処していく予定である。
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Research Products
(13 results)