2012 Fiscal Year Annual Research Report
癒し技法の実践によるケア提供者の心理的成長とケアの質の向上に関する研究
Project/Area Number |
23390489
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Field |
Fundamental nursing
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Research Institution | Tokyo Health Care University |
Principal Investigator |
近藤 浩子 東京医療保健大学, 医療保健学部, 教授 (40234950)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂田 直美 東京医療保健大学, 医療保健学部, 教授 (30235155)
林 世津子 東京医療保健大学, 医療保健学部, 講師 (70459642)
高野 海哉 東京医療保健大学, 医療保健学部, 助教 (70620475)
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Project Period (FY) |
2011-11-18 – 2015-03-31
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Keywords | 癒し / リラクセーション / 心拍変動 |
Research Abstract |
「癒し技法」の実践は,ケアを受ける人のみならず,ケア提供者自身にも効果をもたらす。しかしながらこのことについて言及した論文は非常に少ない。研究者は,これまで癒し技法としての「手あて」を実施し,その効果を生理的・心理的に測定してきた。その結果,癒し技法の提供者は,「手あて」の施行中に交感神経系の働きが穏やかになるという反応を示すことが分かった。これは「手あて」を施行する際に,まずケア提供者自身が心身のバランスを整えることが求められるためではないかと推測する。このことから,癒し技法を継続的に実践することは,ケア提供者自身に何らかの持続的な効果をもたらす可能性があるのではないかと考えた。 本研究では,研究協力者に2人ペアで,癒し技法としての「手あて」を10分間,交互に上背部に行ってもらった。この間のケア提供者の心拍変動と指先温度をリアルタイムモニタに表示した。ケア提供者には,モニタを見ながら自分がリラックスした状態で「手あて」を行っていることを確認してもらい,自分がリラックスしている感覚をモニタの数値と共に体得してもらった。この「手あて」のセッションを数週間にわたって計5回繰り返し,ケア提供者にみられる変化を明らかにすることが本研究の目的である。癒し技法を継続して行うことによってみられる変化は,ストレス耐性と健康度の質問紙を用いて測定した。 現在,15名の研究協力者に上記の実験を行ってもらい,データ測定を終えたところである。実験中の反応として,ケア提供者がリラックス状態に入るまでの時間が短縮されたという感触を得ている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の2年間で実施する計画であった癒し技法としての「手あて」を継続的に実施することによってみられる効果を測定する実験が終了し,データ解析を実施している。また本年度から行う計画であった次の実験の準備もほぼ整っている。
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Strategy for Future Research Activity |
今回の実験は研究室で実施した。この解析結果をもとに,次の実験は臨床において実施する計画である。
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Research Products
(1 results)