2014 Fiscal Year Annual Research Report
癒し技法の実践によるケア提供者の心理的成長とケアの質の向上に関する研究
Project/Area Number |
23390489
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
近藤 浩子 群馬大学, 保健学研究科, 教授 (40234950)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | リラクセーション / タッチ / 癒し |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,癒し技法としてのタッチが,受け手のみならず施行者にもリラクセーションをもたらすという仮定のもとに,タッチ施行中のタッチ施行者の体験を明らかにすることを目的とした。 被験者は20代の健康な女子学生15名で,研究の趣旨・拒否権等の説明を受け,自由意志で研究参加を申し出た人であった。本研究は大学倫理審査委員会の承認を受けて実施した。 タッチの方法は,2人ペアになり相手の呼吸を感じながら上背部に柔らかく手をあてる方法で,手をあてる過程は研究者がボイスガイドした。被験者は,心身のバランスを整えるグラウンディング・センタリングを5分間行った後,10分間のタッチを交互に行なった。タッチは,ペアの相手を毎回変えて計5回,3週間の間に実施した。タッチの実験期間終了後,被験者に約20分間のインタビューを行ない,タッチ実施中の体験をふりかえってもらった。インタビュー内容は,被験者の許可が得られた場合は録音し,逐語記録を作成してKJ法で分析した。 タッチ施行者の体験は121枚のラベルになり8つの島に集約され文章化された。タッチを行う時,「最初は,相手にどうふれたらよいか色々と考えて緊張した。緊張度は相手によって多少違った。相手が気持ちよくなることをイメージして,相手の呼吸に合わせて背中に手をあてた。背中は温かく,人にふれている安心と安らぎを感じた。だんだん自分の手も温かくなり,リラックスして緊張感がなくなった。タッチの回数を重ねていくと,気持ちよいあて方の感じがつかめるようになった。リラックスする気持ちよさは,今まであまり経験したことのない感覚だった。なおモニタの値は,見ると安心したり余計に緊張したりした。」 本結果は,癒し技法としてのタッチを実施する過程において,初心の施行者が,初めは緊張するものの,徐々にリラックスし,心地よい感覚に集中できるようになるプロセスを示すと考える。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)