2011 Fiscal Year Annual Research Report
無医島に駐在する看護師の看護継続教育支援システムの開発
Project/Area Number |
23390491
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
八代 利香 鹿児島大学, 医学部, 教授 (50305851)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松成 裕子 鹿児島大学, 医学部, 教授 (00305848)
吉留 厚子 鹿児島大学, 医学部, 教授 (40305842)
李 笑雨 大分県立看護科学大学, 看護学部, 教授 (50448825)
山口 さおり 鹿児島大学, 医学部, 助教 (10404477)
吉本 なを 鹿児島大学, 医学部, 助教 (90452937)
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Keywords | 離島・へき地 / 看護業務 / 看護継続教育 / プライマリヘルスケア / 保健診療員 / ナースプラクティショナー / 韓国 / 米国 |
Research Abstract |
平成23年度には、国のシステムのもと高度な実践行っている韓国の保健診療員2名と、米国のナースプラクティショナー(NP)1名について参加観察およびインタビューを行った。保健診療員はパソコンでの記録、薬剤管理に最も時間をかけており、鎮痛剤やビタミン剤、蕁麻疹を抑える注射を独自に判断し、抜糸も行っていた。また、保健診療員の役割には、日本の保健師の役割が入っており、住民規模の健康増進について語られた。米国では、オハイオ州アシュタビュラでクリニックを開設しているNP業務を5日間参加観察した。当該クリニックではfamily practicoeとoccupational medidneが提供され、1日平均40名が受診していた。NPは、記録に最も時間を割いており、次に処方箋への記載、問診の順であった。昨年度行った日本のへき地診療所看護師を対象とした調査との相違点が明らかとなり、無医島に駐在する看護師の看護継続教育支援システムを開発する際に大変参考となる結果が得られた。 また、鹿児島県と同様に離島を多く有している長崎県の離島・へき地の看護活動について、調査を行った。長崎には、75島の有人島と、30の離島・へき地出張診療所があり、医師が巡回している。准看護師が常駐している出張診療所が2か所あり、一週間に一度の医師の回診に合わせ、診療が円滑に行われるための準備と、検査等の実施、急病人への対応、健康相談を行っていた。他の離島・へき地出張診療所の看護師の支援体制には、県の離島の看護師確保の対策の一環としてのアイランドナースネットワーク事業があり、長崎医療センターより2名の看護師が派遣されている。長崎県は鹿児島県と異なり、離島が地理的に県の中心部に近く、海路による回診が可能であるため、対策が異なることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画にあげていた韓国、米国、長崎での調査をすべて予定通りに実施することができた。しかし、結果の分析を簡単にしか行っておらず、詳細な分析は次年度以降に行う。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、当初の計画通り、離島住民の保健医療に対するニーズ調査を行う。また、昨年度の調査結果を詳細に分析し、今年度の調査結果と比較検討する。最終年度となる来年度には、これらの調査結果から無医島に駐在する看護師の看護継続教育支援システムの開発を行う。
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