2012 Fiscal Year Annual Research Report
外来患者のセルフモニタリング力を高める遠隔看護実践モデルの構築
Project/Area Number |
23390492
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
佐藤 政枝 首都大学東京, 人間健康科学研究科, 准教授 (30363914)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川口 孝泰 筑波大学, 医学医療系, 教授 (40214613)
小西 美和子 近大姫路大学, 看護学部, 教授 (60295756)
東 ますみ 兵庫県立大学, 応用情報科学研究科, 教授 (50310743)
力宗 幸男 兵庫県立大学, 応用情報科学研究科, 教授 (60128783)
笠原 康代 首都大学東京, 人間健康科学研究科, 助教 (00610958)
三輪 聖恵 首都大学東京, 人間健康科学研究科, 助教 (20457831)
習田 明裕 首都大学東京, 人間健康科学研究科, 准教授 (60315760)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 遠隔看護 / 外来患者 / セルフモニタリング |
Research Abstract |
本研究の目的は、遠隔看護システム『THAケアネット』を開発し、股関節手術を受ける患者に対して、術前・術後の介入研究を行い、次世代型の新たな看護実践モデルとしての臨床応用の可能性を提案することである。本年度は、以下のような取り組みを行った。 1)遠隔看護システムの改修:遠隔看護システム(①アセスメントツール、②教育・支援ツール、③自己管理ツール、④双方向交流ツール)について、ユーザビリティを考慮した内容の見直しと充実化を図った。また、介入研究の際の評価の指標となる疾患特異的な主観的QOL測定尺度として、HOOS日本語版(the Hip disability and Osteoarthritis Outcome Score)を開発した。 2)研究者と専門職の連携に向けた知識・技術の相互提供の検討:介入研究の実施に向けて、窓口となる看護師・医師・理学療法士に対して、システムの取り扱いや運用に関する知識・技術を提供した。研究者は、専門職より臨床判断に関する知識・技術の情報を得ながら、十分な話し合いのもと協働してシステムの調整を進めた。 3)個人情報管理・セキュリティ対策の検討:昨年度に引き続き、システムの運用に向けて、個人情報の管理・セキュリティ対策に関する検討を行った。患者の権利や倫理的な観点をふまえ、さらには高信頼の有識者の意見をもとに、個人情報の管理とセキュリティ対策を万全なものとなるよう検討を進めた。 4)遠隔看護システムの試験的運用:クリニックのスタッフと研究者の間で、遠隔看護システムの試験的運用を視野に入れたシミュレーションを実施した。その結果、介入研究のための主要な課題として、「画面の情報を簡素化させる」「文字を大きくする」「単純な仕組みとする」「親しみやすい画面にする」等、閲覧のしやすさと操作性について、ユーザビリティを考慮したデザインの工夫が必要であることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
企業に委託している遠隔看護システムの開発に想定以上の時間を要したため、本年度予定していた介入研究(遠隔看護システムの試験的導入と臨床応用への評価)が次年度に先送りとなった。介入研究については、対象者の条件を再検討し、期間的に可な範囲で評価を実施する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
1)研究者と専門職の連携に向けた知識・技術の相互提供の検討 遠隔看護システムの取り扱いや運用におけるヒューマンエラーのリスクと回避方法についても、シミュレーションにより更なる検討を行う。 2)介入研究の実施と評価 対象者の選定基準等を再検討した後に介入研究を行い、得られた結果をもとに次年度からの継続研究(追試による再評価)を計画する。
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Research Products
(4 results)