2012 Fiscal Year Annual Research Report
周産期からの子ども虐待予防推進のための助産師対象現任教育プログラムの実証的研究
Project/Area Number |
23390509
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
平田 伸子 帝京大学, 福岡医療技術学部, 教授 (60304846)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安部 計彦 西南学院大学, 人間科学部, 教授 (10412545)
齋藤 益子 東邦大学, 看護学部, 教授 (30289962)
松崎 佳子 九州大学, 人間・環境学研究科(研究院), 教授 (30404049)
福嶋 恒太郎 九州大学, 大学病院, 講師 (40304779)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 子ども虐待予防 / 周産期 / 助産師 / 現任教育プログラム |
Research Abstract |
子ども虐待死亡事例の分析では未婚、若年妊娠など望まない妊娠による出生当日に死亡する割合が依然高い現状にある。背景には貧困の問題が横たわってはいるものの産科領域における社会的ハイリスク要因の増加も挙げられ、周産期医療における支援のあり方が重要視されている。ハイリスク者のスクリーニング法の導入はほぼ浸透し、地域との連携が図られるようになってきたが、妊娠期のケアや出産後の指導法、フォローなど虐待予防の観点から見るとあまり変化したとは言えない。産科医療機関と接点を持たない出産を除き、ほとんどの出産が産科施設で行われる今日、安全な出産支援を基盤にして虐待予防に看護職が関わっていく場合の現任教育のあり方多角的に検討する必要がある。そこで、助産師としての子ども虐待問題に周産期の領域から専門的に関わる場合どのようなことが求められるのかを今一度明らかにすべく、日本子ども虐待防止学会(高知)分科会において共同研究者と共に発表を行い、意見交換を行った。その中で、1.特定妊婦としての支援 2.退院前支援 3.出産施設への「おめでとう」面会による関係づくり 4.1か月健診未受診者の通報 についての具体的な取組の重要性があげられた。今後、これらの点を助産師が力量アップしていくための研修法を検討する必要がある。 一方、イギリスで100年前から活動を行ってきているロンドンのNSPCCを訪問し、その活動と専門職(とくに看護職)の連携や法的枠組み、虐待予防活動の実際などについて視察研修も実施し、情報を収集してきた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新職場において、研究補助者の雇用ができる環境になかったことは研究の推進を阻む大きな要因であった。ネット上での入力システム環境が整っていないため時間を要してしまうこと。
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Strategy for Future Research Activity |
米国の取組で虐待予防効果を上げている家庭訪問について日本との違いやその実態を把握する。この情報と過去に作成したプログラムを組み合わせ、プログラムを修正する。倫理審査を終えた上で、国内における子ども虐待防止活動の民間活動団体への全国的なアンケート調査を実施する。最終的にそのプログラムの効果について評価判定を行う予定である。検証方法は、修正プログラムを用いた研修会を実施し、前後調査の比較並びに研修会参加者の意見を類型化してまとめ、更なる課題を明らかにした最終報告書を作成予定である。並行して、学会発表、論文投稿も進めることとする。
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Research Products
(5 results)