2012 Fiscal Year Annual Research Report
小・中学生の命に関する意識の時代変化と精神保健教育に関する研究
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23390524
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
田中 美恵子 東京女子医科大学, 看護学部, 教授 (10171802)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
日沼 千尋 東京女子医科大学, 看護学部, 教授 (40248927)
松嵜 英士 東京女子医科大学, 看護学部, 准教授 (60137867)
小山 達也 東京女子医科大学, 看護学部, 講師 (90408568)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 子ども / 死生観 / 精神保健 / 養護 / 健康教育 |
Research Abstract |
本年度の研究実施計画は、1.養護教諭への「子どもの心のケア」の実際についての聞き取り調査、2.全国の小中学生を対象とした「子どもの命に関する意識と心の健康」調査用紙の精錬、3.全国の小中学生を対象とした「子どもの命に関する意識と心の健康」の大規模調査の実施であった。 1.養護教諭への「子どもの心のケア」の実際についての聞き取り調査として、「小・中学校に勤務する養護教諭が直面する児童生徒の心の健康問題とその支援方法」を実施した。本調査の目的は、小・中学校に勤務する養護教諭が直面している児童生徒の心の健康問題とその支援方法を明らかにすることであり、研究者らのネットワークを通じて、協力を得られた養護教諭を対象とした。 2.全国の小中学生を対象とした「子どもの命に関する意識と心の健康」調査用紙の精錬については、先行研究をふまえ、調査用紙を作成した。 3.全国の小中学生を対象とした「子どもの命に関する意識と心の健康」の大規模調については、パイロットスタディとして、調査用紙の内容妥当性を検証するため、児童生徒と中学校の教育者へ回答を依頼した。複数の中学校の教育者より、現在の教育現場ではこの調査を児童・生徒へ実施することは困難であるとの回答を得た。そのため、平成25年度に実施予定の養護教諭を対象とした「子どもの心のケア」アンケート調査の実施へと計画を変更し、現代の子どもの心の健康問題と養護教諭による支援方法の実態を把握することとした。 4.世界保健連盟(WFMH)の学会への参加を行った。本学会は「21世紀のメンタルヘルスへのアプローチ」をテーマに、平成24年10月にオーストラリアのパースで開催された。学会に参加し、世界各国において子どものメンタルヘルスは深刻さを増しており、各国における小中学生のメンタルヘルス支援の実際を把握することができ、今後の研究の方向性について貴重な示唆を得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
養護教諭を対象とした聞き取り調査については、予定通り遂行している。 小・中学生を対象とした「子どもの命に関する意識と心の健康」の調査については、調査用紙の精錬を行い、調査を実施する予定であったが、パイロットスタディの結果を受け、養護教諭を対象としたアンケート調査に切り替え、子どもの心の健康問題と養護教諭による支援方法を把握することに変更したため、計画より遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
①養護教諭を対象とした聞き取り調査「小・中学校に勤務する養護教諭が直面する児童生徒の心の健康問題とその支援方法」について、平成25年度も継続してデータ収集を行い、データ分析をして学会で発表する。 ②①の結果をもとに、全国の養護教諭を対象とした中学生の心の健康問題と養護教諭による支援方法を把握するためのアンケート調査用紙を開発する。 ③海外の養護教諭教育について、情報収集を行う。 ④「命とこころの健康教育プログラム」を中学校で実施し、評価する。
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