2011 Fiscal Year Annual Research Report
都市縮小/再生のガバナンスに関する研究--デトロイトを事例に
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23402005
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Section | 海外学術 |
Research Institution | Ryukoku University |
Principal Investigator |
矢作 弘 龍谷大学, 政策学部, 教授 (40364020)
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Keywords | 縮小都市 / 持続可能性 / デトロイト / 都市農業 / 都市政府 / ガバナンス / ポスト工業化 / 自動車都市 |
Research Abstract |
半世紀の間に人口を半減以上させたデトロイトを脱工業化+グローバル化時代の「縮小都市」のモデル都市として取り上げ、その持続可能な縮退の社会システムを、現地調査を徹底して実施することを通じて明らかにすることが、本研究の「研究の目的」である。 「研究実施計画」にしたがって、2011年8月末~9月上旬に、研究代表+連携研究者5人が参加し、デトロイトで聴き取り調査を実施した。デトロイトの縮小の現状とその問題点に関し全体像を把握するために、ウエイン州立大学都市計画研究室を訪ねた。また、デトロイト関連の統計を収集し、データ分析をしているDDDを訪ね、ディレクターから講義を受け、また、データを収集した。 具体的な縮小Projectに関しては、1)ハイデルベルグプロジェジュ(空家を文化表現の場に)、2)都市の農業(コミュニティ基礎のUrban Farming、起業家的大規模都市農業)、3)ダウンタウンの再生プロジェクト(都心に若年+高学歴層を呼び込む)、などの聞き取りを実施した。 それらの聞き取りを通し、縮小都市の再生プロジェクトが<Government→Governace>のかたちで進展していることが見えてきた。これは研究を発起した時点で立てた仮説の正しさを証明する材料となっている。 2011年11月に、追加調査を実施した(研究代表)。このときは、縮小都市をSocial Landscape論、Cultural Landscape論の視点から眺め、考察することを主目的に現地を訪ね、2000年以降の新傾向(ダウンタウン回帰=ロフトブーム、インナーサバーブ現象=貧困の郊外拡)の聞き取り、あるいは現場見聞した。 現地調査に先立ち、京都で研究班の研究会を開催した。 研究成果は、下記に示すように研究班の全員が寄稿し、『地域開発』(2012年2月号)で「縮小都市デトロイトの諸相」を特集した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定通りの現地調査をできた。 また、現地での毎日の取材先も適切に確保でき、また、事前の研究会、資料収集も円滑に取り組まれた。
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Strategy for Future Research Activity |
計画の変更はなし。 今年度も積極的、果敢に現地での聞き取り調査を遂行し、資料収集、その分析を試み、「研究の目的」達成を目指す。
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Research Products
(7 results)