2011 Fiscal Year Annual Research Report
チャイニーズネスの実証的研究―グローバリズムとの関連から
Project/Area Number |
23402007
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
中村 則弘 愛媛大学, 法文学部, 教授 (10192676)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
首藤 明和 兵庫教育大学, 学校教育研究科(研究院), 准教授 (60346294)
石井 健一 筑波大学, システム情報工学研究科(系), 准教授 (90193250)
陳 捷 愛媛大学, 国際連携推進機構, 教授 (00380212)
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Keywords | チャイニーズネス / グローバリズム / 差序格局 / 両義的補完性 / 混沌 |
Research Abstract |
チャイニーズネスにかかわる研究枠組みと調査内容の確定作業のための研究集会を開いた。研究枠組みについてでは、「差序格局」をいかにして実証可能な形とし、実践的成果を生み出すものと捉えるかに重点が据えられた。そのためには、少数民族と漢民族の歴史的な関係性、グローバリズムのもとでのその変化に深く留意すること、問題設定に対して重要性をもつ地域を的確にとらえることの必要性が確認された。あわせて、聞き取り調査の項目の確認作業と質問票調査の基本線について議論がなされた。 それを受け、中国と台湾、およびネパールにおいて資料収集、研究枠組みと調査対象地・調査対象者にかかわる打ち合わせ、予備調査を行った。より具体的に言えば、中国については、北京のほか、新疆ウイグル自治区のウルムチにおいてもこれら一連の作業を行った。関連周辺国であるネパールでも、カトマンズにおいて同様の作業を行った。台湾については、台北と高雄を中心に枠組み検討と対象地・対象者についての打ち合わせを行うとともに、調査予定地として宜蘭県を確定し、必要な準備作業の大半を終えることができた。 研究集会で確定された研究枠組みと調査内容については、具体的かつ妥当なものであり、着実な成果を得ることができたと判断できる。あわせて、中国で行った現地打ち合わせと予備調査は、調査実施困難な地域で、きわめて示唆に富む結果を得ることができ、その成果は極めて大きかった。また、台湾についても、宜蘭県という妥当な調査地での調査実施の準備作業に入ることができた意味は大きく、ネパールについても予備調査で得られた結果は、従来に類例をみない成果につながり得るものであった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
採択時期そのものが遅かったためである。全力で調査打ち合わせなどを設定した。しかし、年末、年度末の時期に集約して行うこととなり、先方の事情もあり、一部の実施予定項目についてどうにも日程がとり切れなかったためである。
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Strategy for Future Research Activity |
実施できなかった項目については、次年度において対応することとした。
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Research Products
(8 results)