2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23402015
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Section | 海外学術 |
Research Field |
Politics
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
木村 幹 神戸大学, 大学院・国際協力研究科, 教授 (50253290)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金 世徳 芦屋大学, 教育学部, 准教授 (80600098)
田中 悟 神戸大学, 大学院・国際協力研究科, 助教 (90526055)
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Keywords | 韓国 / 政治学 / 民主化 / ナショナリズム / 日韓関係 |
Research Abstract |
平成23年度においては、本格的なインタビュー調査の準備作業を行うと共に、その部分的な実行に着手した。具体的には、研究計画において述べたように、朝日新聞、毎日新聞、日本経済新聞、朝鮮日報、東亜日報等、日韓両国のマスメディア関係者や、政府関係者との会合を行うことにより、インタビュー対象者の絞込みを行い、併せてその接近方法について決定した。 この結果として、第一に、第5共和国期に政治部記者として活躍した東亜日報元記者、現韓国放送通信委員会の金忠植氏に対して、第5共和国期の政治状況について第一次のインタビューを行い、当時の政治状況全般に対する聞き取りを行うと共に、当時の政治的重要人物の所在情報を入手した。 第二にこれらの情報収集に基づいて、4人の人物について聞き取り調査を行った。一人目は、元労働部長官の南載煕氏であり、彼からは、当時の与党民主正義党の結党時の状況と、どのような形で与党政治家の選択と、綱領策定が行われたかについての情報を入手した。民主正義党の結党の経緯については、これまで如何なる言語においても研究が存在せず、貴重な情報となった。 二人目は、許文道元統一部長官である。許文道氏に対しては、当時の文化広報政策についての聞き取りを行い、結果として、その政策に二つの要素、即ち、朴正煕政権からの世代交代と、彼等の日本経験が重要な役割を果たしている事が明らかになった。続いて、許和平元議員に対して調査を行い、このような理解の正確性を確認した。最後に、当時朝鮮日報東京特派員で、現韓国輪壇社長の李度?氏に対してインタビューを行い、1982年の第一次教科書問題の展開過程とその後の克日運動について調査を行った。この結果として、当時の政権とメディアの関係の実態が明らかになり、また、民族主義の浮上過程が明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
マスメディア人脈を全面的に利用した結果として、当初の予定より円滑、且つ迅速に当時の政権内の重要人物に対するインタビューを実施する事ができている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は平成23年度に実施したインタビューを継続して実施すると共に、政権中枢下部、つまり、政治的主要人物の下で仕事をした経験を持つ人物に対するインタビューをも実施する。また、平成23年度には大きく展開しなかった、第5共和国中期以降において重要な役割を果たした人物に対するインタビューを重点的に展開する。
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Research Products
(7 results)