2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23402015
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Section | 海外学術 |
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
木村 幹 神戸大学, その他の研究科, 教授 (50253290)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金 世徳 芦屋大学, 教育学部, 准教授 (80600098)
田中 悟 神戸大学, その他の研究科, 助教 (90526055)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 韓国 / 第5共和国 / 民主化 / 権威主義体制 / 日韓関係 / ナショナリズム |
Research Abstract |
平成24年度においては、本格的なインタビューを実行した。具体的には、研究計画において述べたように、朝日新聞、毎日新聞、日本経済新聞、朝鮮日報、東亜日報等、日韓両国のマスメディア関係者や、政府関係者との会合を行うことにより、インタビュー対象者の絞込みを行い、併せてその接近方法を決定した。 本年度における主体インタビューの対象者はマスメディア関係者であった。まず第一に第5共和国期に特派員として滞在した二人の日本人記者にインタビューを行った。即ち、一人は元毎日新聞ソウル支局長の永守良孝氏である。永守氏に対しては、当時の政治状況全般に対する聞き取りを行うと共に、当時の政治的重要人物の所在情報を入手した。 二人目は、元共同通信ソウル支局長であり、現在は産経新聞ソウル駐在特別記者兼論説委員である、黒田勝弘氏である。黒田氏は、80年代から今日までソウルに駐在する、日本人韓国専門記者としては最も長い経歴を持つ人物である、この黒田氏に対しては、主として80年代初頭の政治状況について質問を行うと共に、当時の社会の状況についても聞き取り調査を行った。 調査は韓国人ジャーナリストに対しても向けられた。対象となったのは、元月刊朝鮮編集局長であり、現在は趙甲済ドットコムを経営する、韓国で最も影響力を有する趙甲済氏である。趙氏は、80年代韓国の政治状況について多くのルポルタージュも執筆しており、インタビューはそのルポルタージュの内容に沿って行われた。この結果として、当時の政権とメディアの関係の実態が明らかになり、また、経済発展が如何に民主化運動の展開に影響を与えたかが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
マスメディア人脈を全面的に利用した結果として、当初の予定より円滑、且つ迅速に当時の政権内の重要人物に対するインタビューを実施する事ができている。また、平成24年度のマスメディア関係者への聞き取りにより、当時の政権内部の人間関係等を適切に把握する事ができており、今後のインタビューに生かすことが出来る。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は平成24年度までにに実施したインタビューを継続して実施すると共に、政権中枢下部、つまり、政治的主要人物の下で仕事をした経験を持つ人物に対するインタビューをも実施する。また、平成24年度以前には不足していた第5共和国中期以降において重要な役割を果たした人物に対するインタビューを重点的に展開する。具体的なインタビュー対象者としては、朴哲彦元長官、盧信永元国務総理、そして、李鍾賛元国会議員を予定し、また、スケジュールが確保できた場合には、金泳三元大統領に対する調査も行う。 これらの調査を行う為に、今年度から浅羽祐樹、酒井亨両氏を研究グループに向かいいれる。浅羽は韓国現代政治研究の観点から、研究に対する助言を行い、また酒井は元フリージャーナリストとしての経験から、メディア関係者等に対するネットワーク構築に尽力する。
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Research Products
(9 results)
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[Presentation] 「日韓の移民政策は何故異なるか」(韓国語)2012
Author(s)
木村幹
Organizer
Northeast Asia Diaspora Seminar: Korea, China, Japan, USA, and North Korea, (IOM Seoul)
Place of Presentation
Seoul
Year and Date
20120706-20120706
Invited
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