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2011 Fiscal Year Annual Research Report

カンボジアにおけるタイ肝吸虫症の実態解明および住民主体型予防モデルの開発

Research Project

Project/Area Number 23406023
Research InstitutionDokkyo Medical University

Principal Investigator

宮本 和子  獨協医科大学, 看護学部, 講師 (60295764)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 松田 肇  獨協医科大学, 医学部, 特任教授 (30114648)
桐木 雅史  獨協医科大学, 医学部, 准教授 (50265302)
石川 由美子  獨協医科大学, 看護学部, 講師 (50363099)
Keywords国際研究者交流 / カンボジア / タイ肝吸虫 / 生活習慣 / 住民参加
Research Abstract

平成23年度は中間宿主調査、超音波検査による患者調査を中心に実施した。
1.中間宿主調査ではコンポンチャムの流行地周辺の漁場でマメタニシ類・コイ科淡水魚の分布調査、また新たな流行地域を見出すため、周辺の水場・漁場でも中間宿主を捕獲した。これらのセルカリア・メタセルカリアの感染状況を確認した(PCR等の実施)。また淡水魚については種類の同定を行なった。
2.虫卵感染率が高かった村で感染者約200人を対象に超音波検査を実施した。村人の関心を喚起するため、全て対象村に出向いて実施した。若干の胆管肥厚を認めた症例はみられたが、肝臓がんを疑う所見は今回の検査対象者にはみられなかった。
平成24年度へ繰り越した予算では、中間宿主調査の結果や他の情報を元に新たな流行地発見のため検便調査(Kato-Katz法)をコンポントム県、コンポンチャム県、プレイベン県の3県の7か村、945名に対して実施した。コンポントム県では新たに2か村で虫卵陽性率が10%を超えた。コンポンチャム県でも新たに3か村での流行が確認され、このうち1か村は60%以上の虫卵陽性率を示し、これまで確認された流行地域の中で最も感染率が高かった。
また、新規に流行が確認された5村(2県)にて、虫卵陽性率が特に高かった感染者の便63件を別途採取し、日本にてPCRにより同定を行った。60件がタイ肝吸虫の虫卵であると同定された。タイ肝吸虫感染がメコン河本流周辺以外の地域で、複数県にわたって流行していることが確認された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

23年度は洪水等の自然災害の影響で24年度に一部調査を繰り越した。24年度前半までで23年度に実施していた調査:新たな流行地発見のための便検査の実施、各流行地周辺での中間宿主調査、感染者の肝臓がん罹患状況調査(超音波検査による)はおおむね遂行することができた。新たな流行地域を新たな県でも発見でき、PCRによる同定も行うことができた。
ただし、中間宿主中の感染幼虫:セルカリア・メタセルカリアの検出は日本で主な実験を行うため、中間宿主であるマメタニシ類およびコイ科淡水魚の腐敗、それに伴う感染幼虫の死滅や衰弱により、捕獲した検体を生かしきることができず、十分な効果が挙げられない面もみられた。

Strategy for Future Research Activity

1.流行地実態調査:平成24年度以降も新たな流行地域の発見とその地での中間宿主を介した感染サイクルの成立を確認し、カンボジアにおけるタイ肝吸虫症流行実態の解明を継続する。
2.流行地での住民会の開催:流行が確認された村ごとに住民会議を開催し、結果のフィードバックと健康教育、予防のための討議を行う。
3.流行地の条件を検証し、新たな流行地発見のための流行地条件仮説を明確にする。
4.中間宿主に感染している感染幼虫の検出率を上げるため、カンボジアに近いタイにて新たな研究協力機関を得る。

URL: 

Published: 2014-07-24  

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