2011 Fiscal Year Research-status Report
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23500027
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Research Institution | Kyoto Sangyo University |
Principal Investigator |
伊藤 正美 京都産業大学, 理学部, 教授 (50065843)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
外山 政文 京都産業大学, コンピュータ理工学部, 教授 (60180189)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 正規言語 / 文脈自由言語 / 回文 / 量子アルゴリズム |
Research Abstract |
研究実施計画の「形式言語の代数的研究」に関しては、回文からなる文脈自由言語を生成する文法の研究が研究代表者、 P. Domosi および Sz. Fazekas との共同研究として行われた。その成果は研究代表者と Domosi の共著書「Context-Free Languages and Primitive Words」(World Scientific, Singapore より刊行予定)の一節に盛り込まれた。 「非通常計算理論の研究」に関しては、研究分担者達の提唱した多重位相整合の量子探索アルゴリズムの位相パラメータの最適解を、多項式の解として得る方法が開発され Y. Nogami 達との共著論文として Canadian Journal of Physics で公刊された。「オートマトンの代数的研究」に関しては、オートマトンの構造に関して新しい理論が構築された。オートマトンの状態集合上にある種の同値関係を導入することにより、オートマトンの状態集合が層とよばれる同値類に分解される。これらの層のなす半順序集合の構造を調べることにより、与えられたオートマトンのすべての部分オートマトンの構造、部分オートマトンがなす半順序集合の構造等が明らかになった。また、層を用いて、オートマトンをその自己同型群と関連させながら分解・合成する新しい理論も構築された。これらの結果は Theoretical Computer Science で公刊された。平成24年度の研究実施計画に記載した「語および言語上の演算の研究」も先行して行われた。重複閉包演算の研究で、複製される語の集合が有限集合の場合には、正規言語の重複閉包は必ずしも正規言語にならないことの証明、重複閉包演算で正規性が保存されるための条件等が検討された。その成果は、ハンガリーで開催された国際会議での招待講演として発表された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画のうち、「有向オートマトンの最短有向語の長さに関しての研究」は実施されなかった。ひとつの理由は、オートマトンの代数的構造に関しての新しい結果が得られて研究の関心がそちらに向いたためである。このことを除けば、平成24年度の研究実施計画に記載した「語および言語上の演算の研究」も先行して行われており、ある意味では「当初の計画以上に進展している」とも言える。
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Strategy for Future Research Activity |
研究代表者の研究としては、平成23年度に未実施の研究「有向オートマトンの最短有向語の長さに関しての研究」を実施するとともに、交付申請書に記載した平成24年度、25年度の研究計画を順次実施して行く。特に、「語および言語上の演算の研究」および「オートマトンの代数的研究」を重点的に行う。研究方法としては数学的手法、特に組合せ論および代数系理論(半群論および群論)の適用が主となる。研究分担者の研究としては、複数の古典的粒子間の相対論的衝突過程における粒子間のエネルギー移行の問題と量子探索アルゴリズムとのアナロジーについて研究する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究費のほとんどは国際会議等での研究発表に伴う旅費および海外の共同研究者の招聘等に伴う旅費および滞在費の補助に用いられる。
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Research Products
(3 results)