2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23500027
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Research Institution | Kyoto Sangyo University |
Principal Investigator |
伊藤 正美 京都産業大学, 名誉教授 (50065843)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
外山 政文 京都産業大学, コンピュータ理工学部, 教授 (60180189)
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Keywords | 重複閉包演算 / 文脈自由言語 / プッシュダウンオートマトン / 部分オートマトン / 半束 / 群行列型オートマトン / 調和振動子 / 量子探索アルゴリズム |
Research Abstract |
研究代表者の平成25年度の研究実施計画の「語および言語上の演算の研究」に関しては前年度に引き続き言語上の重複閉包演算の研究を行いほぼ最終的な結果が得られた。とくに文脈自由言語の重複閉包演算による文脈自由性の保存に関しては、与えられた文脈自由言語を受理するプッシュダウンオートマトンからその文脈自由言語の重複閉包を受理するプッシュダウンオートマトンを完全に構成することが出来た。この結果は京都大学数理解析研究所研究集会「計算機科学における論理・代数・言語」に於いて発表された。またイエナ大学 G. Lischke 博士とはオートマトンの部分オートマトン類のなす半束の研究と語の周期性の研究を行った。とくに部分オートマトン類のなす半束に関してはその構造を決定した。以上の研究の成果に関しては雑誌論文として投稿準備中である。「オートマトンの代数的研究」に関しては強連結オートマトンの表現である群行列型オートマトンに関しハンガリーのデブレツェン大学大学院に於いて集中講義を行った。その過程中に一般群行列型オートマトンの正規性に関してのヒントが得られた。研究分担者は平成25年度には量子演算子の解法に関しての基礎的研究を行った。すなわち、調和振動子のコヒーレント波束解を従来の伝統的な方法と時間発展演算子を用いた方法の2つの異なった方法で求めると異なった解析解が得られというパラドックスが指摘されていたが、この見かけ上全く異なる形をした2つの解析解が実は同じであることを解析的に示した。この結果は量子探索アルゴリズムの研究に応用出来る可能性がある。 なお、平成25年度の研究代表者の経費執行額が 0 円となっている理由は、研究室の確保等のために海外研究協力者の招聘にかかわる経費の執行を研究分担者にして貰ったためである。
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Research Products
(3 results)