2014 Fiscal Year Annual Research Report
注意の片寄りによって生じる知覚抑制が「ヒヤリハット」の要因となる個人特性の解明
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23500332
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
浅田 博 大阪府立大学, 高等教育推進機構, 准教授 (50151030)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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Keywords | Fmθ / ヒヤリハット / 周辺視野知覚抑制 / 注意集中 / ヘッドマウントディスプレイ / 共分散構造分析 / 連続ウェーブレット変換 / ドライビングシミュレータ |
Outline of Annual Research Achievements |
23年度から24年度にかけて,25名の被験者に対する課題として,一方の目で通常のTV画面での運転ゲームを行わせ,他方の目には単眼式ヘッドマウントディスプレイ(HMD)を用いランダムな時間と場所に標的文字をフラッシュ提示した。25名中15名においてゲーム中にFmθが出現した。周辺視野への標的文字刺激に対する識別認知度を比較したところ,ゲーム中に提示した文字の認知率とFmθ出現は相関分析で有意な負の相関があった。日常生活の自己のヒヤリハット行動に対する20項目の質問表を用い,ヒヤリハット度の自覚の多さに対し共分散構造分析を行ったところ,被験者の「ヒヤリハット行動」や「うっかり度」の自覚が,Fmθの出現の有無と有意に逆相関していた。Fmθ出現者は,ゲーム中のように注意を向けていない刺激に対する識別認知度は低いにもかかわらず,日常のヒヤリハット行動の自覚あるいは記憶自体は少ないことが示唆された。 25年度における17名の実験では,ステアリングつきのドライビンクシミュレーション装置を用いて,より実際場面に近い実験を行った。19ch脳波記録に対しMATLAB及びEEGLABを用いて独立成分分析を行い,Fzを中心とした6.5Hz成分を抽出して時間周波数分析を行った。しかしながら,「ヒヤリハット」に結びつく知覚抑制が生じる頻度と程度に対し,Fmθ出現が対応する頻度の高さとの間に有意な関係は認められなかった。 26年度は期間延長研究であり,25年度に行ったドライビングシミュレータ実験の解析を中心に行った。文字刺激に対し認知不能であった時と認知可能であった時の刺激直前200msec前から刺激時までの時点の周波数power分析を連続ウェーブレット変換を中心に行った。文字認知可能時と比較して認知不可能時直前でのFmθ出現の有意な違いは認められなかった。「ヒヤリハット」対策にFmθフィードバックシステムを構築する方策は今のところ完成していない。
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