2011 Fiscal Year Research-status Report
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23500351
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
垂水 共之 岡山大学, 環境学研究科, 教授 (50033915)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飯塚 誠也 岡山大学, 環境学研究科, 講師 (60322236)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 統計数学 / e-ラーニング / 電子書籍 / 電子教科書 |
Research Abstract |
電子書籍のフォーマットとしては、平成23年11月に規格化された「ePub3」を使うことにし、その規格化を睨みながら研究を始めた。 ePub3は日本語対応の縦書き、ルビ等が注目されているが、理工系の書籍としてはそれらの機能の必要性は薄く、それよりも音声、ビデオ等のマルチメディア機能が追加されたことが注目に値する。「統計学入門」の講義の資料(パワーポイント、演習問題)、講義の音声ファイルの整理・編集を行い、電子教科書化を目指している。一般に電子書籍としてはPDFファイルに代表されるような「紙の本」を単純に電子化したものもあるが、それでは不十分であり、音声、ビデオ等の「マルチメディア教材」を含んだ「教科書」となって初めて「電子教科書」という名に値する。音声、映像を含んだマルチメディア教材の場合、紙ベースの教科書と異なり、音声・映像の流れる時間に従って学習する必要があり、長い時間、学習者を拘束することは難しい。このため、90分の授業を5分から10分程度のトピックに分割して1つの教材とする必要があり、試作を始めている。統計学の教科書として必要となる「数式」についてはePubがサポートしている「MathML」で記述することにしていたが、調査の結果、実際にMathMLで書いた数式が表示できるビュア(読書装置、ソフト)が殆どないことが分かった。このため、過渡的な措置として、数式を画像として教科書に埋め込む必要があることも分かった。これらの開発方針は平成24年3月に行われた「第8回統計教育の方法論ワークショップ」で発表し、国内の統計関係者と意見交換を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
統計学入門全15回の講義用パワーポイント、および対応する講義時の音声録音は完成しており、以前の特定研究で作成したシミュレーション教材、アニメーション教材もあり、個々の教材バンクは準備できている。数式の取り扱いの決定が遅れていたが、とりあえず画像として埋め込む方針を決め、MathMLが代表的なビュア機器(ソフト)で扱えるようになったときには、早急に画像からMathMLへ復帰することにした。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度は講義の再録音とともに、23年度に試作した部分のチェック・評価を行い、改良を行うとともに、1コマ90分の講義を5~10分程度のトピックに分割して、トピックを選択して利用できるように改良を進める。 これと並行して、統計学入門以外の講義、特にRを利用した多変量分析の収録、教材化を図ることにしている。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
電子教科書(書籍)ビュアとして世界的に普及しているものにアップル社の「iPad」とアマゾン社の「Kindle」があり、これらの機種で開発した電子教科書が使えるか否かをチェックすることは必須である。iPadの新型機種の発売が平成24年3月となり、平成23年度中の会計処理が難しくなったこと、およびKindleの国内発表が次年度になったことにより、一部研究費を次年度に送ることにした。繰り越した研究費は次年度、この2つのビュアの購入費に充てる計画である。
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Research Products
(1 results)