2013 Fiscal Year Annual Research Report
神経回路形成における多様化膜分子群クラスター型プロトカドヘリンの機能解析
Project/Area Number |
23500447
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
平林 敬浩 大阪大学, 生命機能研究科, 助教 (40297015)
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Keywords | プロトカドヘリン / 神経回路形成 / 接着分子 / 遺伝子改変マウス |
Research Abstract |
約60種のアイソフォームから構成される多様化膜分子群クラスター型プロトカドヘリン (cPcdh)は個々の神経細胞で差次的発現し、各分子は分子種特異的な細胞接着活性を有することから神経回路形成における個々の神経細胞の個性化に寄与していることが示唆されている。本研究では、そのcPcdhの分子的多様性、分子種特異的な細胞接着活性がシナプス形成時の細胞選別や機能的回路形成にどのように関与しているかを明らかにする。 これまでの研究で全てのcPcdh遺伝子を欠損させたノックアウトマウスを作製したが生後まもなく死亡してしまうため生体における神経回路形成における同遺伝子の機能解析が不可能であった。そこで本研究ではCre発現依存的に全てのcPcdh遺伝子を欠損するcPcdh遺伝子コンディショナルノックアウト (cPcdh cKO)マウスの作製した。当該年度はこのcPcdh cKOマウスと脳の各領域特異的にCreを発現する各種トランスジェニックマウスと交配することで領域特異的にcPcdh遺伝子を欠損させたマウスを作製し、解析を進めた。その結果、cPcdh遺伝子を欠損した脳領域において興味深い表現型が得られた。今後、この表現型についてさらに詳細に解析することでcPcdhの機能が明らかになると思われる。また、Cre発現依存的にcPcdh遺伝子の多様性が減少する遺伝子改変マウスについても作製することが出来た。この遺伝子改変マウスについてもcPcdh cKOマウスと同様に解析を進めることでcPcdh遺伝子の分子的多様性の意義の解明に繋がることが予想される。
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[Journal Article] Developmental epigenetic modification regulates stochastic expression of clustered Protocadherin genes, generating single neuron diversity2014
Author(s)
Toyoda S, Kawaguchi M, Kobayashi T, Tarusawa E, Toyama T, Okano M, Oda M, Nakauchi H, Yoshimura Y, Sanbo M, Hirabayashi M, Hirayama T, Hirabayashi T, Yagi T
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Journal Title
Neuron
Volume: 82
Pages: 94-108
DOI
Peer Reviewed
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