2012 Fiscal Year Research-status Report
活動を用いて認知症者のBPSDと介護者の心理的負担軽減を図る訪問プログラムの開発
Project/Area Number |
23500656
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Research Institution | Prefectural University of Hiroshima |
Principal Investigator |
西田 征治 県立広島大学, 保健福祉学部, 講師 (90382382)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 敏 県立広島大学, 保健福祉学部, 教授 (70280203)
上城 憲司 西九州大学, リハビリテーション学部, 准教授 (90454941)
西村 玲子 県立広島大学, 保健福祉学部, 助教 (10503104)
高木 雅之 県立広島大学, 保健福祉学部, 助教 (90468299)
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Keywords | 認知症 / 地域 / 作業療法 / 負担感 |
Research Abstract |
本研究の目的は,在宅認知症者に対して個人の特性に応じて仕立てられた活動を提供するとともに,介護者にその監督及び支援技術を指導する訪問プログラムよって,認知症者の行動心理症状(BPSD)の改善と介護者の心理的負担の軽減が図れるかを検証することである.この目的を果たすために平成24年度は平成23年度に実施した3つの事例研究を整理しまとめた.そのうち2事例を論文として執筆し投稿した.また,鳥栖市高齢者福祉課および鳥栖地区広域市町村圏域組合の地域包括支援センター,三原市東部地域包括支援センターに研究協力を依頼し,研究推進の体制づくりを図った.そして,それらの機関から紹介を受けた対象者4名とその家族介護者に対してインタビューを行い,本訪問プログラムの対象者要件を検討した(調査研究).また,その中の2名と新たに紹介を受けた2名に対して訪問プログラムを実施し,その有効性を検証した(事例集積研究).平成25年度に行う予定である無作為比較試験に向けて,三原地区で介入を行う作業療法士1名を確保した.また,鳥栖市および三原市の高齢者福祉課に対して研究協力者(対象者)の募集方法について相談し,部局内での検討を依頼した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
平成24年度当初に立案した当該年度の研究計画では,調査研究,事例集積研究に加え,無作為比較試験を開始する予定であった.前者2つは計画通り実施されたが,後者の無作為比較試験は研究協力体制を整備し,研究参加者の募集方法について協力機関(鳥栖市および三原市の高齢者福祉課)に検討を依頼するのみに留まった.平成23年度に実施した事例研究のまとめを行うとともに,論文化するのに時間を要したことが理由である.また,研究協力機関との協力体制を整えるに時間を要し,調査研究と事例研究の開始が遅れたこともその一つである.
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度は本訪問プログラムの有効性を検証するために小規模の無作為比較試験を実施する予定である.現在,三原市と鳥栖市の高齢者福祉課に研究対象者の募集方法をいくつか提示し,どの方法が適切か検討してもらっている.平成25年5月には対象者の募集と無作為比較試験が開始できるよう準備を進めている.三原市と鳥栖市でそれぞれ対象者を20組みずつ募集し訪問プログラムを実施する. 高齢者の地域支援を先駆的に研究している米国の情報を収集するため,米国作業療法学会に参加する.同様に先駆的存在であるカロリンスカ研究所の作業療法士を訪問し認知症の訪問作業療法プログラムに対する助言と共同研究の打診を求める. 平成23年度と平成24年度の事例集積研究の成果を第14回日本認知症ケア学会(福岡)と第47回日本作業療法協会(大阪)で発表する.25年度は本研究課題実施の最終年度であるため,共同研究者を集めて報告会議を開催するとともに3年間の研究を整理し総括する.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度に実施する無作為比較試験では,三原市および鳥栖市在住の認知症高齢者とその家族40組を対象とする.介入は研究協力者として作業療法士2名を雇い実施する.1回の訪問に支払う研究協力者の報償費および交通費の合計は10,000円である.1組の対象者に対して訪問は8回行われるため,1組の対象者にかかる費用は90,000円(対象者への謝礼10,000円,研究協力者への報償費・交通費80,000円)である.対象者の募集に協力してもらう地域包括支援センター(10か所)に対して各々10,000円の謝金を支払う.対象者は40組であるため,比較試験にかかる費用は1,900,000円である.高齢者の地域作業療法を先駆的に実施しているカロリンスカ研究所と米国作業療法学会への旅費は概算で500,000円である.平成23年度と平成24年度の成果発表のための学会(第14回日本認知症ケア学会,第47回日本作業療法学会)には2名の研究者が参加する.その旅費は概算で200,000円である.共同研究者と連携研究者を集めた会議は県立広島大学と西九州大学で2回実施する.参加者6名の旅費は200,000円である.プリンター,用紙など消耗品費は80,000円である.
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