2012 Fiscal Year Research-status Report
グローバル化する社会におけるスポーツと格差・不平等に関する総合的研究
Project/Area Number |
23500725
|
Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
尾崎 正峰 一橋大学, 大学院社会学研究科, 教授 (20272768)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂上 康博 一橋大学, 大学院社会学研究科, 教授 (10196058)
坂 なつこ 一橋大学, 大学院社会学研究科, 教授 (00345456)
岡本 純也 一橋大学, 大学院商学研究科, 准教授 (00313437)
鈴木 直文 一橋大学, 大学院社会学研究科, 講師 (80456144)
中澤 篤史 一橋大学, 大学院社会学研究科, 講師 (70547520)
|
Keywords | スポーツ / グローバリゼーション / 格差 / 不平等 |
Research Abstract |
本研究は、社会のあらゆる側面におけるグローバル化の進展という状況下にあって、第一に、経済的要因に起因する格差・不平等などの諸問題がスポーツの領域に対してどのような影響を与えているかの実相をとらえていくこと。第二に、格差・不平等の渦中にあるもの自らがスポーツ活動への参加のあり方を問い、スポーツと社会開発などのプログラムへの主体的に参画すること等について実態把握すること、を目的とする。 平成24年度においては、平成23年度に引き続き、研究代表者と研究分担者がこれまで進めてきた共同研究の蓄積を基盤としながら、前述の目的、視点に基づいて研究を遂行した。その成果は、第一に、スポーツと社会開発というテーマにおいてもっとも先端的、尖鋭的な事象であるロンドン・オリンピックの開催とロンドン地域の開発、それに関連するイギリスのスポーツ政策の展開について、調査、および資料収集を行った。成果の一部は論文や学会発表などに盛り込んだ。第二に、従来の研究蓄積とともに、国内外の研究者等の人的ネットワーク等も活用しつつ、各地域(アイルランド、オーストラリア、ドイツ、南アフリカ、等)のグローバル化のもとでのスポーツの変容と実相に関する資料収集、および研究動向の把握を行った。第三に、日本の地域社会におけるスポーツの展開(総合型地域スポーツクラブ、高齢者や障害者のスポーツ、沖縄の地域開発とスポーツ・ツーリズムなど)等の現状把握、および日本のスポーツをめぐる歴史的な展開過程についての研究を進め、それぞれ特徴ある事例の分析を行い,成果を発表した。第四に、関連分野の研究者との交流を図り、当該分野の研究成果を把握し、もって本研究をより広い視野から構造的に発展させる上で活用を図った。 以上の研究成果、収集データ等について、論文等の成果公表とともに、平成25年度の研究活動に資するためのまとめを行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでの研究代表者と研究分担者による共同研究の蓄積を基盤として、国内調査、国外調査の実施によって多くの関連資料を収集することができた。また、国内外の状況の変容にも対応し、新たな分析対象に対するリサーチも行い、研究目的の遂行に資するものとした。同時に、本研究に関連する分野の研究動向の把握にも努めた。これらの研究活動に基づいて、論文、学会発表等の成果の公表を積極的に進めた。本研究の構成メンバーが同じ研究室に所属するという利点を生かして、日常的に研究交流、情報交換を図っていることも研究の進展に寄与している。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成23年度、24年度に引き続き、スポーツの格差・不平等に関する実相を把握するため国外調査、国内調査を実施する。あわせて、理論的な動向の把握に努めると同時に、関連分野の研究成果の把握も視野に入れつつ取り組んでいく。また、最終年度に当たるため、これまでと同様に研究成果の公表に努めるとともに、研究のまとめを図っていく。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
|
Research Products
(30 results)