2012 Fiscal Year Research-status Report
高度肥満者多発地域における要因解明と運動を中心とした健康教育プログラム開発
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23500791
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
栗林 徹 岩手大学, 教育学部, 教授 (70161768)
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Keywords | 肥満 / 生活体力 / 身体活動量 / 山間部 |
Research Abstract |
2011年度の結果では居住地標高の四分位別(Q1:1-19m, Q2:20-106m, Q3:107-200m, Q4:202-800m)で比較すると,BMIは男性では標高が高いほど小さく,女性では逆に標高が高いほど大きかった。そこで,2012年度は標高による座位時間,歩行時間(余暇時間を除く)と余暇運動時間,余暇身体活動量を男女別に比較したところ,標高が高いほど座位時間は男女とも少ないが,歩行時間は男性は多く,女性は少ない傾向にあった。また標高が高いほど余暇活動時間と余暇身体活動量は男女とも少ない傾向が認められた。特に女性において居住地の標高が身体活動量に影響していることが考えられた。 生活体力総合得点と余暇身体活動量の関連を握力,血圧および血液検査結果を含め40歳代から60歳代の男女各171名を対象に検討した。生活体力総合得点の4分位を独立変数として関連要因について年齢を共変量とした共分散分析を用いてトレンド検定を行った結果,男性ではBMI,HDLコレステロールが,女性では握力,BMI,余暇身体活動量(METs・hr),余暇身体活レベル(METs)と関連が認められた。山間部の女性に見られるBMI増加と余暇身体活動量の減少は生活体力の低下に結びつく可能性が考えられる。 山間寒冷地での運動プログラムには自宅の室内で簡単にできる運動メニューが必要であり,足趾機能トレーニングがその一つに考えられる。足趾機能評価の基礎的検討として足趾把持力および足趾挟力と静的バランス能力との関連を大学生と地域高齢者を対象に検討した。その結果,足趾把持力と足趾挟力間には中程度の正の相関関係が認められた。また,静的バランス能力と足趾挟力に有意な関連性が認められたが,静的バランス能力と足趾把持力に関連は認められなかった。今後,対象者数を増やし,さらに検討が必要と考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の研究計画では,東日本大震災被害の少ない市町村の協力を得て初年度(平成23年度)より研究対象市町村で生活問診調査(運動習慣・身体活動量調査を含む)と体力測定調査を実施する予定であった。しかし,岩手県内全般に東日本大震災の影響は大きく,平成23年度は研究対象市町村で生活問診調査と体力測定調査は断念し,謝金の研究支援者雇用費用を次年度に繰り越し,平成24年度に集中的に調査を実施することにした。しかし,平成24年当初では被災地域を含む町村では研究目的の新たな事業の展開は難しい状況であった。そこで,今年度は岩手県内陸部の町での調査を実施した。当初予定した町村の調査は(生活問診調査と体力測定調査)は平成24年度は実施できず,「(3)やや遅れている」の自己評価となる。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度については,これまでに実施できなかった分の生活問診調査と体力測定調査を含め実施する。具体的には, 1. 岩手県北コホート研究解析と成果公表:平成24年度に引き続き、岩手県北コホート研究解析を実施し成果公表を行う。 2. 生活問診調査と体力測定調査:平成24年度までに実施できなかった分の生活問診調査と体力測定調査を含め実施する。 3. 生活問診調査と体力測定調査データ解析:岩手県北コホート研究解析ととともに新たに収集した生活問診調査と体力測定調査データの解析も行う。 4. 最終年度となるので,成果をさらに発表する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成24年度も被災地域を含む町村では研究目的の新たな事業の展開は難しい状況であったため,内陸部の調査のみの実施にとどまっている。平成25年では平成24年度までに未執行であった謝金(研究支援者雇用費用)は平成25年度分の謝金(研究支援者雇用費用)と合わせ,主に生活問診調査と体力測定調査の実施のための謝金と消耗品等に使用する。 その他の項目,旅費(調査研究費,成果発表),その他(学会参加費用,雑誌投稿費用)は当初計画のとおり使用する計画である。
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Research Products
(2 results)