2011 Fiscal Year Research-status Report
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23500830
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
江口 泰正 産業医科大学, 産業生態科学研究所, 助教 (70512185)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大和 浩 産業医科大学, 産業生態科学研究所, 教授 (90248592)
太田 雅規 産業医科大学, 産業生態科学研究所, 講師 (70341526)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | ヘルスプロモーション / 働く人の健康づくり / インターバル / 運動 / 肥満 |
Research Abstract |
本研究は、「短期刺激型インターバル運動」が、生活習慣病予防に対して効果があるかどうかを介入実験によって明らかにするものである。研究初年である平成23年度は、肥満傾向にある一般市民を対象に介入実験を計画した。被験者を公募した結果、予想を超えた人数の参加希望者があった。全ての希望者を被験者として介入実験を行うと初年度の予算を超えることが推測されたが、次年度に追加の募集をしても十分な被験者が集まるかどうかの確証がなく、また一度に実施した方が効率が良い上に、異なる時期の測定に起因する誤差も小さくなると判断し、24年度分の費用の一部を前倒しして希望者全員を対象とすることとした。被験者を無作為に「短期刺激型インターバル運動群」、「一定負荷運動群」、「非運動群」の3群に振り分け、2種類の運動群には12週間、民間のメディカルフィットネスクラブで週3回の運動を継続してもらった。そして12週間の介入前後に、運動負荷テストによる最大酸素摂取量の測定、形態、血圧、採尿、採血等の検査とともに、POMS等の問診に回答してもらった。研究参加者のうち、心電図等に異常がなく、12週間の介入期間を途中離脱せず継続した30名について分析した結果、短期刺激型インターバル運動の継続群は、運動をしなかった非運動群と比較して、体重、HbA1c、最大酸素摂取量の項目で有意に改善されていた。しかしながら、同じ運動量の一定負荷運動群との間には有意な差は認められなかった。通常、インターバルトレーニングは、低~中強度の有酸素運動と高強度の運動を3分間前後毎に繰り返すパターンであるが、本研究では、身体への負担を軽減するために高強度の運動を30秒のみとするパターンを開発した。仮説では短時間の刺激でも生活習慣病に対する効果を高めると考えていたが、30秒という時間では少ないのかもしれない。さらなる研究を要すると思われた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初、研究期間2年目に予定していた研究内容を、初年度に公募した被験者が予想以上に集まったことで、効率化を図る目的で2年目の予算を前倒しで使用し、介入実験、および分析をまとめてすることができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度は、23年度に実施した介入実験の結果について分析し、報告できるものを随時学会等で発表するとともに論文としてまとめていく。同時に、得られた試料をさらに酸化ストレスとその防御系に着目して分析する。25年度については、24年度に分析した結果を学会等で発表するとともに、これらすべての結果について考察しまとめていく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
24年度の研究費については、多くを23年度に前倒しで使用したため、学会等で結果を報告する旅費が中心となるが、25年度の研究費の一部を前倒しができるか検討し、酸化ストレスとその防御系などに関する分析費用に充てたい。
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