2013 Fiscal Year Annual Research Report
根本的な運転行動改善ができる自転車の出会い頭事故防止教育プログラムの開発
Project/Area Number |
23500833
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Research Institution | Nara National College of Technology |
Principal Investigator |
小坂 洋明 奈良工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (60362836)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野田 賢 福岡大学, 工学部, 教授 (60293891)
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Keywords | 安全運転教育 / 視線移動 / 運転診断 / 人間行動解析 |
Research Abstract |
本研究は、自転車ドライバーが潜在的に持つ不安全運転行動・意識を顕在化し、それを自ら改善することを促す安全運転教育方法を試行し結果を評価することを目的とする。平成25年度は、自転車ドライバー向け安全運転教育プログラムを学級のような集団に実施し、その効果を評価する計画であったが、計画は概ね達成された。 昨年度に引き続き、新たに9名の被験者(本校学生)を対象に、被験者が自転車で通学路途中の交差点を通過する際の車速や視線移動の様子を記録する実験を行った。次に、昨年度作成した自転車が交差点上を通過する様子をシミュレーションするプログラムを使用し、被験者の交差点通過の際の運転行動を再現した。 交差点通過の様子やシミュレーション結果をもとに、被験者に個別に自転車安全運転教育を実施した。自分の運転行動の問題点を認識させ、他者から見た自転車運転の様子を理解させることを通して、被験者の安全な自転車運転意識を向上させる教育ができた。 さらに、本校学生40名に対する自転車安全運転教育を実施した。上記の実験の様子や実験結果、車速と停止距離の関係などを提示し、左右確認が事故防止上重要であることや、車速と停止距離の関係を正しく把握することを、上記の個別教育の流れに沿い、実データを示した上で教育を行った。この集団教育に対する評価については、今後論文などで公表予定である。 以上より、自転車の運転について、潜在的危険まで踏み込んで改善すべき点を具体的に指摘し、その改善方法と効果も具体的に示すことで、被教育者が納得し、積極的に運転行動を改善するよう促す自転車安全運転教育を提案、その効果を検証するという研究期間全体の目的は、概ね達成された。完全に達成するため、提案した教育手法に対する評価を引き続き行い、その成果を公表する予定である。
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Research Products
(3 results)