2011 Fiscal Year Research-status Report
若年性糖尿病患者における認知機能障害の発症・進展の原因解明
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23500858
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
大村 千恵 順天堂大学, 医学部, 准教授 (30459135)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 友章 順天堂大学, 医学部, 准教授 (30384077)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 糖尿病 / 認知機能障害 |
Research Abstract |
疫学研究で、糖尿病患者では一般人口より,認知症が多く発症する事が、明らかとされている。認知症発症進展阻止のため、認知症発症前段階の軽度認知症機能異常を見出し、その進展を予防する事が重要である。日本人若年2型糖尿病と軽度認知機能障害の関連についての報告はなく不明である。本申請では、若年者(18歳~64歳)を対象に、認知症発症の前段階である軽度認知機能異常の疫学研究を行う。(1)18歳~59歳の比較的若い2型糖尿病と認知機能障害の関連を横断的に調べ、糖尿病が認知機能に与える因子を明らかにすること、(2)抽出された軽度認知機能障害患者を前向きに調査し若年2型糖尿病にとって何が軽度認知機能障害の進行のリスクとなっている因子なのかを明らかにすることを目的とする。【目的】若年2型糖尿病と軽度認知機能障害の関連性を横断研究で明らかにする 【対象】当院糖尿病内科外来通院中の18歳~59歳の2型糖尿病患者600人(目標)【方法】当院外来通院中の59歳以下の2型糖尿病患者600人に対し軽度認知機能障害のスクリーニングであるMontreal Cognitive Assessment(MoCA)を施行し認知機能障害を有する患者を抽出する。認知機能異常が疑われる者に対しては、2次検査(長谷川式認知機能検査、脳MRI、採血、嗅覚テスト等)を行い専門外来に紹介し治療開始していただく。うつ状態でも認知機能が低下することがあるため、うつ状態のスクリーニングテストであるBDI(Beck Depression inventory)を対象者に対して行い対象から除外する。対象者を認知機能低下群と非低下群の2群に分けて、その規定因子を検討する。【結果の解析】得られたデーターより、軽度認知機能を有する群における2次検査での特徴を解析する(既存の認知機能障害との違いも含めて)。また軽度認知機能障害に関与する各種因子の解析を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在研究実施にあたり、当該施設における倫理審査委員会での審議を行っており、同時に研究補助を行う研究補助員の雇い入れを行っている。データー解析のための準備を行い、研究実施とともに順次結果を取りまとめていく方針である。
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Strategy for Future Research Activity |
対象となる患者の抽出作業を速やかに行い、認知機能障害テストを実施していく。実施に際しては多くの研究補助員の協力が必要と考えられ、この点が本研究の初期段階では重要と考えられる。。得られた結果を順次解析を行いこの中間解析の結果をもって今後必要とされる検査等を検討していく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
対象となる患者の抽出作業、認知機能障害スクリーニング(Montreal Cognitive Asessment)の実施において、当該能力を有する研究員の先任とデーター管理の為の研究補助員への費用が必要となる。またMRIや採血等の諸検査にかかる費用として研究費を使用する計画である。
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