2012 Fiscal Year Research-status Report
超高齢シニアアスリートの体力とライフスタイル(第3次継続研究)
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23500868
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Research Institution | University of East Asia |
Principal Investigator |
勝田 茂 東亜大学, その他の研究科, その他 (70038446)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥本 正 東亜大学, 人間科学部, 教授 (70330727)
鰺坂 隆一 筑波大学, 体育系, 教授 (70151058)
久野 譜也 筑波大学, 体育系, 教授 (70242021)
向井 直樹 筑波大学, 体育系, 准教授 (70292539)
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Keywords | シニアアスリートの栄養摂取 |
Research Abstract |
平成24年度においては、おもに栄養摂取状況について2つの観点から研究を実施した。(1)超高齢エリートアスリートの10年後(80.0→90.0歳)の栄養摂取状況(2)同年齢の一般健常者群との比較。(1)に関して、10年前、当初10名の被検者(男女各5名)で栄養調査を実施したが、その後、諸々の事情(死亡・認知症・入院中・連絡先不明・等)により参加可能な被検者が減少し、現在も健康で競技を続行している4名(83~94歳女性3名、93歳男性1名)が10年後の再調査に応じた。調査は調査者(管理栄養士)が被検者宅を訪問し、3日間にわたってすべての食事内容を記録・秤量法によって摂取量を算出した。結果:エネルギー摂取量は10年後、2345→2063kcal(-12%)へと減少。同様に多くの栄養素摂取量は減少した。一方、食品群別摂取量では緑黄色野菜の摂取量が増加した。(2)に関して、上記(1)の被検者とほぼ同年齢(84~97歳、平均年齢88.3歳)で運動習慣のない一般健常者10名を被検者として、(1)と同様の方法で調査を実施し、エリートアスリート群と比較検討した。結果:アスリート群は一般健常者群のエネルギー摂取量及び三大栄養素摂取量のみならず、平成22年国民健康・栄養調査による70歳以上の人々の三大栄養素摂取量を40%上回る値を示した。カリウム・葉酸以外のミネラル・ビタミン類において、アスリート群は有意に多く摂取していた。 また、コントロール群(一般健常者)の10年後の体力測定を計画していたが、諸々の事情により、殆どの被験者から不参加の連絡があり、実施は2名(80歳代女性)にとどまり、十分な資料を得られなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
栄養調査について:公布申請書に記載した研究計画では、前回測定参加者10名について、10年後の検討を行うとしていたが、その後、死亡・認知症発症・入院・等の理由で、測定可能な参加者が減少し、アスリートとして競技を続行している者は4名にとどまった。いずれの被検者も90歳前後であることを考慮すると、やむを得ないことと考えている。一方、超高齢エリートアスリートとして調査に参加した被検者と比較するために、ほぼ同年齢の一般健常者(非運動運群)の食事調査を行い、アスリートと一般健常者の栄養摂取の状況を明らかにできたことは、大きな収穫であった。 体力測定について:残念ながら、一般高齢者の殆どの者から参加が得られず、90歳前後の年齢で、一般高齢者がこのような体力測定に参加すること自体が困難であることが判明した。
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Strategy for Future Research Activity |
わが国は超高齢社会を迎え、85歳以上の超高齢者もすでに400万人を超えている。このように社会の超高齢化が急速に進展しつつあるとき、高齢者の健康の保持増進、とりわけ、健康寿命の伸延を図ることは大きな課題である。 そのために、スポーツを通じての運動が有効であることは、逐次実証されつつあり、本研究もその一端を担うものと考え、今後、研究分担者等を通じて研究の継続・伸展を図りたいと考えている。 次年度交付される研究費は、すべて研究報告書作成のための準備に使用する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度分の直接経費は、平成24年度からの繰越分 60,154円、平成25年度分交付予定額 200,000円、計 260,154円。 3年計画の最終年度にあたり、新たな測定等の実施予定はなく、研究のまとめを行い、研究成果の報告書を作成する。研究費は研究代表者が一括して管理し、研究分担者への配分は予定していない。 主な使途は資料解析のための謝金、消耗品等に充当する予定である。
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Research Products
(2 results)