2013 Fiscal Year Annual Research Report
環境に配慮した持続可能なライフスタイルを実現する環境教育の構築に関する研究
Project/Area Number |
23500873
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
木村 美智子 茨城大学, 教育学部, 教授 (70214898)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大辻 永 茨城大学, 教育学部, 准教授 (20272099)
佐藤 裕紀子 茨城大学, 教育学部, 准教授 (00272740)
郡司 晴元 茨城大学, 教育学部, 准教授 (40311279)
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Keywords | 環境配慮行動 / 環境配慮意識 / ライフスタイル / 持続可能性 / 環境教育 / 消費者教育 / ゲーミング |
Research Abstract |
環境に配慮した持続可能なライフスタイルを創造するための新たな環境教育の枠組みを構築することを目的として、日本の大学生の環境配慮意識・行動の特徴を明確にし、環境配慮意識―環境配慮行動をつなぐゲーミングを設計して効果を検証した。 (1)日本と韓国の大学生の環境配慮行動を分析・比較した結果、日本の場合、環境配慮行動を促す最大の要因は「積極的環境配慮意識」であるが、韓国の場合は「親の環境配慮行動」であった。韓国では、大学生のほぼ全員が親と生活を共にしており、その影響が今回の調査に現れたと考えられる。 (2)環境配慮意識―環境配慮行動をつなぐゲーミングの設計では、「環境に配慮した生活/持続可能な社会」を想定したボードゲーム、カードゲーム、ディスカッション型ゲームの3種類を設計した。ボードゲームは「ごみ減量や省エネに視点をおいたゲーム」、カードゲームは「環境ビジネスに視点をおいたゲーム」、ディスカッション型ゲームは「環境に配慮した生活の実現に視点をおいたゲーム」である。ゲーム実施の前後でプレイする大学生に意識調査を実施し、ゲーミングによる意識変化を分析した。ゲームプレイによって、「環境配慮に関する理解が深まった」と回答した学生が最も多かったのは、ディスカッション型ゲームであった。これは、ディスカッション型ゲームがテーマに沿ってグループ内で討論し、互いの意見を理解しながら一つの考えにまとめていく、という性質によるものと考えられる。環境配慮意識の変化については、積極的環境配慮意識・消極的環境配慮意識・無関心、の3つに分けて分析をおこなったところ、全体としては、積極的意識と無関心では意識変化がみられず、消極的意識のみ減少する効果が認められた。以上から、環境配慮意識を高めるためには、ディスカッション型ゲームを取り入れて、環境に関連したテーマについて討論を繰り返し行うなどの工夫が必要であると思われる。
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Research Products
(10 results)