2013 Fiscal Year Annual Research Report
認知症高齢者自らが語る終末期ケアと暮らしを支援するテーラードモデルの構築
Project/Area Number |
23500899
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Research Institution | Takarazuka University |
Principal Investigator |
人見 裕江 宝塚大学, 看護学部, 教授 (30259593)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 陽子 園田学園女子大学, 健康科学部, 教授 (00341040)
田中 久美子 愛媛大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (00342296)
中平 みわ 梅花女子大学, 看護学部, 講師 (90461970)
谷向 知 愛媛大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (90361336)
奥平 尚子 近大姫路大学, 看護学部, 助手 (00584244)
藤田 敦子 (丸尾 敦子) 近大姫路大学, 看護学部, 助教 (30512660)
二重 佐知子 近大姫路大学, 看護学部, 助教 (60552130)
佐々木 純子 香川県立保健医療大学, 保健医療学部, 助教 (50533361)
三村 洋美 昭和大学, 保健医療学部, 准教授 (30382427)
神保 太樹 昭和大学, 医学部, その他 (60601317)
久山 かおる 梅花女子大学, 看護学部, 准教授 (40413489)
新道 由記子 園田学園女子大学, 健康科学部, 准教授 (90321306)
原田 俊子 宝塚大学, 看護学部, 准教授 (00469553)
石井 薫 関西福祉大学, 看護学部, 助手 (20711188)
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Keywords | 認知症高齢者 / 終末期ケアの意思決定 / テーラードモデル / 自ら暮らしを組み立てる / 代理意思決定に揺れる家族 / 疑似家族の見守り / 安心感の獲得 / ここで住みたいを重視 |
Research Abstract |
【研究目的】研究目的は認知症高齢者自らの看取りの希望を尊重する人的物的居住空間のあり方を明らかにする。さらに、容態変化で医療が必要になった時、環境の変化に弱く、混乱と不安に陥りやすいため、その人らしい看取りを支援するケアプロトコールを作成し、なじみの地域包括ケアシステムにおける本人が語る終末期ケを支援するテーラードモデルを構築することである。 【研究方法】1)対象は日本および韓国の高齢者施設等に暮らす本人6名、家族5名、看護・介護職41名 2)方法 質的記述的研究 3)データ収集 さまざまな暮らしの場におけるその人らしい終末期ケアのための情報収集とケアの意思決定の方法について、約60分間の半構成的面接を行った。4)分析 内容分析。ICレコーダーの録音データを逐語録にする。データに整合性を持たせるため、最低2名の研究チームメンバー毎に逐語録を読み、テーマ抽出、その結果を交換。見解の統一のため相違点について話し合う。内容に沿い、研究課題に関するテーマを抽出する。この帰納的分析から、テーマの主要カテゴリーが構築されると考える。 【結果】新たな看取りの場における認知症高齢者の終末期ケアは「最期はここがいい」という本人の意思を重視する。「自分でやって」「駄目」「駆け引き」等、職員間で意思統一してかかわる。「朝から晩何食べようか」と生活は緩やかで、それをリードさせると、生活している充実感と考える時間を持つことになる。本人や家族の看取り観や意思を尊重した多職種連携による生活の見守りと声かけが基盤となる。終末期には部屋の戸が自然に開き、生活の臭いや音に安心する。その暮らしは高齢者本人や家族の心情や状況を考慮した距離を保持して組み立てられる。おいしく食べる、用を足す等普段からの生活の営みの維持、予防的支援の促進、安心感の獲得、人やサービスとの結びつきの拡大へとつながりつつ暮らすのである。
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Research Products
(12 results)