2013 Fiscal Year Annual Research Report
体形と筋負担を考慮したパーソナルファッションのための基礎的研究
Project/Area Number |
23500908
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
村上 かおり 広島大学, 教育学研究科(研究院), 准教授 (80229955)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
増田 智恵 三重大学, 教育学部, 教授 (60132437)
川口 順子 高知県立大学, 健康栄養学部, 准教授 (70347657)
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Keywords | 筋電図 / 筋負担 / ジャケット / タイトスカート / 体形 / 動作適応性 / 日常生活動作 |
Research Abstract |
既製服による衣生活が定着した現在,年齢,体形,姿勢,身体能力などのパーソナルな情報に配慮した衣服が個々に設計されることが望ましく,そのような環境が整備されることにより,衣生活の質が向上すると考えられる。本研究では,まず,日常生活のさまざまな動作で姿勢が変化することにより,衣服の着心地がどのように変化するのかを検証した。そのために,衣服着用時の主観的な着心地評価に加え,衣服着用による生体負担である筋電図を測定し,その値を筋負担による客観的な着心地評価としてとらえることとした。まず,男子大学生を対象として,就職活動や教育実習で着用する機会の多いジャケットを用い,筋肉の発達部位の有無による体形の違いと筋負担との関係性から考察を行った。 今年度は女子大学生を対象に,ジャケットとタイトスカートの着用による衣服の着用感について,男子のときと同様に,官能評価ならびに日常生活動作を行ったときの筋負担を調べた。また,インターネットショッピングなどによる試着ができない状態での既製服購入を想定し,異なるサイズの衣服を着装したときの着装感についても,着装前後に調査を行い,そのときの筋負担を調べた。その結果,ジャケットの着装実験においては,つり革を握る,頭の後で手を組むなどの,上肢を大きく動かす時に腕付け根回りがきついと感じ,三角筋と広背筋の筋負担が増大していることがわかった。また自分に適合しているサイズのときに比べ,小さいサイズを着装したときは,広背筋の筋負担も増大していた。タイトスカートの着装実験では,自転車に乗るときと段差を上がるときに,拘束感を感じており,大腿部前面の筋負担が増大していた。階段や段差を降りる動作では,拘束感は感じられないものの,筋負担の増大が見られた。ジャケット,タイトスカートの着装実験より,拘束感と筋負担に関連がみられる動作と,みられない動作があることが明らかとなった。
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Research Products
(2 results)