2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23500936
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Research Institution | Showa Women's University |
Principal Investigator |
高橋 真美 昭和女子大学, 生活科学部, 講師 (10245912)
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Keywords | 米紅麹 / 生理機能 / コレステロール |
Research Abstract |
近年、食品機能の中でも第三次機能に関して、タンパク質から派生する生理活性ペプチドの探索と機能解析という潜在的因子の研究に端を発し、その後、抗酸化能のような生物活性を示す顕在的因子における研究が飛躍的に発展した。このような背景から、食に対する健康意識が高まり、加工食品においては各種機能性素材を混合した食品が開発され、高付加価値化食品が注目されている。また、急速な人口の高齢化や生活習慣の欧米化により、疾病構造が変化し、疾病全体に占めるがん、虚血性心疾患、糖尿病などの生活習慣病の割合が増加し、これらにかかわる医療費の負担も増している。 本申請研究では前年度までに、米に紅麹菌を繁殖させた紅麹の高付加価値化食品について検討するとともに、米紅麹のパンへの応用の有効性を明らかにした。また、米紅麹を添加したパンの食味特性の改善、力学特性について確認した。 本年度の研究課題では、米紅麹は紅麹菌の菌株および培養方法の違いにより、機能性成分の生産性が異なることが報告されている。そこで、これらの機能成分の有効活用を目的に、生体内において米紅麹を蒸しパンに添加して摂取することによる有効性の検討を確認した。米紅麹の生理機能に関する実験では、ラットを用いて検討した。その結果、米紅麹を蒸しパンに添加し、ラットに摂取させた場合、飼育期間5週間では、米紅麹を添加した蒸しパンを摂取したラットの血清総コレステロールの低下が確認された。HDL-コレステロール値は経口投与した群および米紅麹を添加した蒸しパン群では飼育2-5週間ほとんど変化が認められなかった。このことから、米紅麹を添加した蒸しパンの摂取における生体内での有効性を明らかにした。
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Research Products
(1 results)