2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23501026
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
満木 泰郎 法政大学, 大学院維持管理工学研究所, 研究員 (70229334)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
溝渕 利明 法政大学, デザイン工学部, 教授 (60339504)
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Keywords | 工業教育 / 立体視向上技術 / 縮尺鉄筋 / ミニチュアコンクリート / 曲げ試験 / 付着試験 |
Research Abstract |
本研究は、自らの手で鉄筋模型を組み、ミニチュアコンクリートを打ち込むことで、平面図面から構造物の立体視(3次元化)を行える能力を高めるとともに、構造上何故その部位に鉄筋が必要であるか等を理解させるための教育ツールシステム等の開発を目的とし、平成23年度より行っている。平成24年度は、以下の研究を行った。 1.教育ツールを用いた実習システムの開発として、小型構造実験用縮尺鉄筋を用いた部材の構造特性の検討および構造物モデルの作成を行った。対象部位は曲げモーメントを受けるはり、ボックスカルバートとした。教育ツールとして実習形式で行うシステム構築のための資料を得るため、学部生には卒業研究やゼミナール、大学院生については大学院の講義の中で、実習形式で行わせた。 2.施工・ディテールのための教育ツールの開発として、構造実験用縮尺鉄筋およびミニチュアコンクリートの基礎物性の把握を行った。ミニチュアコンクリートについては、骨材として、各種寸法の硅砂(1号から9号)を混合して作製した各種粒度の砂を使用した。各種圧縮強度および流動性のミニチュアコンクリートの配合を得るため、セメント・砂・水の配合比を変えて練り混ぜ実験を繰り返し、配合を決定し、このコンクリートを用いた場合の力学的性質・変形特性および縮尺鉄筋との付着特性を求めた。 3.構造設計・力の流れの教育ツールの開発に関して、小型模型によるはりの実験等を行った。実験の1つとして、高校生を対象として、鉄筋コンクリートはりを対象に、型枠の作製・配筋・ミニチュアコンクリートの練り混ぜと型枠への打設・脱枠を行わせ、小型曲げ試験機により、曲げ試験を行い、破壊の状況の観察及び何故そのような破壊がそのような破壊が生じるか説明した。これらにより、教育ツール開発の資料を得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1.教育ツールを用いた実習システムの開発として、構造実験用縮尺鉄筋を用いた部材の構造特性の検討および構造物モデルの作成を行い、教育ツールとして実習形式で行うシステム構築のための資料を得た。 2.施工・ディテールのための教育ツールの開発として、構造実験用縮尺鉄筋およびミニチュアコンクリートの基礎物性の把握を行った。ミニチュアコンクリートについては、各種圧縮強度および流動性のミニチュアコンクリートの配合を決定し、このコンクリートを用いた場合の、力学的性質・変形特性および縮尺鉄筋との付着特性を求めた。 3.構造設計・力の流れの教育ツールの開発に関して、各種小型模型によるはりの実験を行い教育ツール開発の資料を得た。
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Strategy for Future Research Activity |
構造設計・力の流れの教育システムの開発に関して、スケルトンモデルとミニチュアコンクリートを用いた実構造物の製作を行う。この構造物を用いて荷重載荷試験等を行い、耐荷力や損傷状況について検討を行う。その結果を踏まえて、これまで実施されている構造実験との比較検討を行い、小型鉄筋コンクリート構造物による構造性能評価試験方法を開発する。また、本研究成果をまとめて、鉄筋コンクリートの講義や学生実験などへの教育ツールの作成資料とする。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
物品費として、縮尺鉄筋購入費(70万円)、縮小骨材購入費(10万円)模型収納ケース購入費(20万円)旅費として、コンクリート工学協会および土木学会年次大会参加費(15万円)国際会議参加費(35万円)その他の経費として印刷費(8万円)交通費(2万円)合計160万円
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