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2011 Fiscal Year Research-status Report

研究者・研究機関職員のアウトリーチ・スキル向上要件の研究

Research Project

Project/Area Number 23501061
Research InstitutionUniversity of Toyama

Principal Investigator

小林 俊哉  富山大学, 地域連携推進機構, 特命教授 (90345140)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 緒方 三郎  北陸先端科学技術大学院大学, 知識科学研究科, 特任准教授 (60401949)
Project Period (FY) 2011-04-28 – 2015-03-31
Keywordsアウトリーチ / アウトリーチスキル / 研究者の社会的影響力 / 環境影響評価 / LCA
Research Abstract

平成23年度は、社会への影響度が強いと推測される理工系大学研究者のうち、LCA(生産技術の環境影響を評価するシステム:Life Cycle Assessment)の社会への普及に貢献したと推測されるLCA関連学会役員に就任している研究者グループの一般社会へのマスメディア(全国紙の新聞記事)を通したアウトリーチの度合を測定した。測定は大型商業データベース検索(日経テレコン)を用いて、当該関連分野の研究者のアウトリーチ活動に関する情報収集を行い、定量的な分析を行った。さらにアウトリーチ度合を定性評価するため、マスメディアで取り上げられた新聞記事等の閲覧により、その内容についての定性的分析も行った。調査・分析方法は、対象研究者の掲載記事の検索にあたり、検索期間を1995年度から2004年度までの10年間とし、メディアとして朝日、読売、毎日、日本経済新聞の4全国紙と日経産業新聞の1紙を選定した。記事の検索にあたっては研究者名による検索を行い、関連記事の抽出を行った。その結果、環境関連記事で最も多く取り上げられた研究者は、LCA関連学会役員のA氏(学会顧問)で48%であった。次いで、同じく顧問のB氏が28%、学会理事のC氏が13%と続く。LCA関連記事についても、A氏が最も多い49%であり、次いで、B氏が27%、C氏が13%であった。このことから日本へのLCAの導入・普及にあたって、理工系大学研究者のA氏とB氏のマスメディアを通じた社会へのアウトリーチの度合いが両氏だけで8割近くに達することが判明した。通常、大学研究者のアカデミズムにおける情報公開は専門学会における論文・口頭発表が中心になるものであるが、LCAの日本社会への普及にあたって大学研究者のA氏とB氏が非専門家向けのマスメディアを通じた一般社会へのアウトリーチ活動が果たした役割が小さくないことが今回の調査結果から判明した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

初年度の平成23年度は、研究目的に記述した、アウトリーチ・スキルの高い研究者・研究機関職員の資質形成過程の解明に主眼を置いて調査研究をスタートさせた。アウトリーチ・スキルが高いと考えられる研究者・研究機関職員を対象とした「理論的サンプリングによる比較法」調査の前提として、アウトリーチスキルが高いと想定される研究者グループの社会的影響力を、大型商業データベースを活用してマスメディアへの掲載回数のカウントという方法で定量的に把握ができた。研究実績の概要に記載した通り、理工系大学研究者のA氏とB氏のマスメディアを通じた社会へのアウトリーチの度合いが両氏だけで8割近くに達することを明らかにすることができた。環境影響評価システムであるLCAの日本社会への普及にあたって大学研究者のA氏とB氏が非専門家向けのマスメディアを通じた一般社会へのアウトリーチ活動が果たした役割が小さくないことが今回の調査結果により明確にすることができたことから上記の区分が妥当であると判断した。

Strategy for Future Research Activity

平成24年度は、研究機関・研究者の望ましい連携体制の解明の2点に主眼を置いて調査研究をスタートさせる予定である。この課題は、研究代表者が実施した科学研究費補助金基盤研究(C)「定量的研究機関評価・研究評価のための『アウトリーチ指数』開発可能性の研究」において平成21年3月と22年3月に実施した国内研究機関向けのアンケート調査で入手した知見に基づき、研究機関内における研究者・研究機関職員の望ましい連携体制の解明を行う。当該調査においては研究活動が活発で、社会へ向けた情報発信活動を熱心に推進している研究機関において、研究者と研究機関職員が密接な連携体制を構築している実例の抽出に成功している。そうした実例の当事者である研究者と研究機関職員への実態調査を行う予定である。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

平成24年度は、広く一般社会へ向けたアウトリーチ活動のために研究者と研究機関職員が密接な連携体制を構築している研究機関の実態調査を予定している。このためにインタビュー調査等のための旅費、交通費を使用予定である。また調査結果のテープ起こし代も使用を予定している。さらにアンケート調査のための、調査票制作費、印刷費、郵送費等も使用を予定している。以上に加えて調査研究成果の発表のための学会発表用に旅費の使用を予定している。

  • Research Products

    (4 results)

All 2012 2011

All Journal Article (1 results) Presentation (3 results)

  • [Journal Article] 大学院生による市民活動:北陸先端科学技術大学院大学のサイエンスカフェの事例研究2012

    • Author(s)
      大河雅奈 樽田泰宜 小林俊哉 梅本勝博
    • Journal Title

      北陸地域研究

      Volume: 第4巻 第1号 Pages: 60-74

    • DOI

      978-924861-30-5

  • [Presentation] 北陸地域における科学コミュニケーション活動を通じた大学と地域の連携2012

    • Author(s)
      小林俊哉
    • Organizer
      北陸地域政策研究フォーラムin 福井-北陸地域における地域研究ネットワークの形成に向けて
    • Place of Presentation
      福井県教育センター
    • Year and Date
      2012年2月4日
  • [Presentation] 市民と学生で創るサイエンスコミュニケーション2011

    • Author(s)
      樽田泰宜 小林俊哉
    • Organizer
      サイエンスアゴラ2011,科学技術振興機構
    • Place of Presentation
      日本科学未来館
    • Year and Date
      2011年11月19日-20日
  • [Presentation] 大学等におけるアウトリーチ頻度指数化による研究機関評価の試行2011

    • Author(s)
      小林俊哉 緒方三郎
    • Organizer
      第26回研究・技術計画学会年次学術大会
    • Place of Presentation
      山口大学
    • Year and Date
      2011年10月9日

URL: 

Published: 2013-07-10  

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