2013 Fiscal Year Annual Research Report
クリティカルシンキング育成のための学習ツール開発:認知心理学からのアプローチ
Project/Area Number |
23501099
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Research Institution | Jumonji University |
Principal Investigator |
池田 まさみ 十文字学園女子大学, 人間生活学部, 教授 (00334566)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安藤 玲子 金城学院大学, 人間科学部, 准教授 (70401619)
宮本 康司 東京家政大学, 家政学部, 講師 (00447575)
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Keywords | クリティカルシンキング / 生きる力 / 体験型学習 / メタ認知 / 認知心理学 / コミュニケーション / 思考 / 科学教育 |
Research Abstract |
本研究の主な目的は、中学生を対象とした「クリティカルシンキング」育成のための学習ツールと教授法を開発することであった。開発に向け、これまで3年にわたり現場教員の協力を得て、定期的に中学校で「クリティカルシンキング育成のための授業」を行ってきた。また授業と同時に、本研究で開発した「中学生版クリティカルシンキング態度尺度」を用いた縦断調査を実施してきた。 パネルデータを分析した結果、中学生がクリティカルシンキング態度を獲得するためには、そのプロセスにおいて、まず「情報活用の実践力」を高めること、またクリティカルシンキング態度のひとつである「探究心」を高める必要があることなどが確認された。 最終年度は、これらの調査結果および授業実践の分析に基づいて、認知体験型の学習教材と教授法を完成させた。教材の特徴は主に4点あり、①生徒の「学習意欲」や「探究心」を刺激すべく、生徒たちに馴染みのある日常的な心理的事象(たとえば、錯視、注意、記憶、推論など)を題材とした演習形式になっていること、②「情報活用の実践力」を強化すべく思考課題を設定していること、③課題はクリティカルシンキングの2つの側面である「ノンソーシャル」と「ソーシャル」に対応させ、6つの力(読解、発想、思考、自己理解、文章表現、合意形成)について順を追ってトレーニングできるよう、システマティックな構成になっていること、④生徒用ワークブックだけでなく、現場の教員が自ら、担当教科に関わらず活用・指導できるよう、解説マニュアルを付していること、などがあげられる。 また、本教材や教授法に関して、ICTを活用した手法も一定の成果を得ており、今後さらに、小・中学生から大学生、社会人に至るまで、系統立ったクリティカルシンキングの育成に向け教材や教授法を検討していくことが重要だと考えている。
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Research Products
(11 results)
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[Presentation] 心理学研究法2013
Author(s)
池田まさみ
Organizer
日本心理学会「高校生のための心理学講座」
Place of Presentation
東京大学
Year and Date
20130812-20130812
Invited
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