2012 Fiscal Year Research-status Report
共助力向上をめざした地域防災コミュニティ構築のための社会実験に基づく実践研究
Project/Area Number |
23510207
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Research Institution | Japan Women's University |
Principal Investigator |
平田 京子 日本女子大学, 家政学部, 教授 (70228782)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石川 孝重 日本女子大学, 家政学部, 教授 (20151342)
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Keywords | 地震防災 / 共助体制 / 住民主体 / 地域防災力 / 地域コミュニティ / ソーシャルキャピタル / 女性 / 避難所 |
Research Abstract |
大地震に対する防災対策の効果を上げるには、自助や公助だけでなく、地域住民の共助力の強化が欠かせない。特に首都直下地震の切迫性が指摘される中、この問題は助け合いの形が崩れている都市圏での喫緊の課題として追究が必要である。住民自身は東日本大震災の甚大な被害を目の当たりにして自助についての関心は高まったが、もはや2年を経過して首都圏の防災意識は少しずつ低下している。共助の重要性は注目されるようになってきたが、まだ訓練が充分なされておらず、地域コミュニティレベルでの復興力や特にマンションにおける共助体制は不十分である。共助体制は発災後の迅速な人命救助、復興の加速に寄与するなど重要な課題である。そこで本研究は、共助力を高めた地域コミュニティを構築すべく、既存の地域コミュニティにおける人的交流を活性化しながら、防災面での住民の共助力を高めることを目的とする。 当該年度は2年目として、(1)地域住民の防災コミュニティへの参画意識、(2)女性が地域コミュニティ活性化を担えるか、(3)地域コミュニティの共助の代表例として避難所の運営をとりあげ、モデル地区である文京区内で実践と分析を実施した。一方町会活動が活発で避難所運営の実践的訓練を行っている横浜市内の避難所運営組織とも比較して、どのような部分が不足しているかを考察した。 行った調査をまとめると次のようになる。 ○町会・行政ヒアリング ○情報発信ツールの検討(ラジオや地域FMの活用、情報機器の活用等) ○防災共助力に関する意識調査 ○地域コミュニティにおける実践活動(ワークショップ)の企画・実施 ○女性の力を活用する共助活動の考察
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
調査対象となる町会組織との良好な連携がとれており、当該年度に計画した研究調査のほとんどの調査を実施できた。実際に地域住民が参加してワークショップ調査を実施し、その意識を把握した。次年度も継続してこれを行う予定である。さらに住民の意識を把握し、それらに関する研究成果を学会に発表した。また次年度も発表予定である(発表確定)。 研究対象者である地域コミュニティの防災活動まで実際に活性化されていることを町会長から口頭で評価された。こうした地域コミュニティの協力体制によって、研究成果も上がっている。
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Strategy for Future Research Activity |
当該年度に調査を行い成果を得たことで、今後の推進方策として特に方向の変化はなく、研究実施計画・研究費用にも変動はない。 ただし町会単体では活動が起こしにくく行政との調整が必要な面もあり、活動実践を行うまでには日数を要することから、研究費用はそれにともない支出が遅れる傾向にある。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究が住民との協働体制の元に行われるため、物品費や会議の開催費用がなかなかすぐには発生せず、遅れ気味となる。また、情報ツールのシステム構築とその試行に時間を要するために次年度にも継続して使用予定である。またワークショップやアンケート等の実施が、次年度に次のように予定されている。 ○物品費:ワークショップ文房具、PC周辺機器、アプリケーション 合計\260,000 ○謝金:アルバイト雇用費、英文校正 合計\70,000 ○その他:インターネット調査費用、郵送費、会場使用料 合計\330,000
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Research Products
(2 results)