2012 Fiscal Year Research-status Report
高齢者を介護する中高年単身者の支援プログラムの開発
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23510359
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Research Institution | Kyushu University of Nursing and Social Welfare |
Principal Investigator |
生野 繁子 九州看護福祉大学, 看護福祉学部, 教授 (40249694)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉岡 久美 九州看護福祉大学, 看護福祉学部, 講師 (30412787)
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Keywords | ジェンダー / 中高年単身者 / 男性介護者 / シングル介護 / 看護職 |
Research Abstract |
平成24年度は研究2年目であり、1年目の量的調査のデータ分析を行いつつ、質的調査である、訪問看護ステーションと地域包括支援センターの看護職へのインタビュー5件を実施した。その分析を行いつつ、1年目のデータをもとに学会発表を5題実施した。 本研究の目的はジェンダーの視点から、在宅で高齢者を介護する中高年単身者は男女とも自分自身の将来展望に不安を持つ中、現在の職業や生活とどう両立させているのか、また、その支援をしている訪問看護ステーションや地域包括支援センターの看護職はどのような工夫や苦悩があるのかを明らかにし、有効な支援プログラムを開発することにある。 2年間を通して、中高年単身者の在宅介護の増加状況、支援上の工夫は中高年単身者の性別により違いがあること、インタビュー先での実感としても中高年単身者による介護が増加していることが明らかになっている。当事者への情報発信のツールとして、数分間で視聴できる「介護技術DVD」を制作した。 3年目の研究活動では当初計画通りの「介護セミナー」「講演会・研修会」の実施に加えて、特にジェンダーや性別役割分担意識の影響を受ける男性介護者支援の重要性から、「男性介護者支援ネットワーク」の担当者や当事者との交流の計画を立案中である。 当初計画のホームページ開設による当事者への情報発信も24年度後半から軌道に乗り、現在アクセス数が伸びている状況である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究2年目(平成24年度)の主な計画は以下の4点であり、ほぼ実施できた。 ①1年目の量的調査のデータ分析、②訪問看護ステーションと地域包括支援センターの看護職へのインタビュー5件による質的調査、③学会発表5題、④情報発信のためのホームページ立ち上げ。 現在、その成果を基に研究3年目に関する具体的な計画①介護セミナー、②講演会、③支援プログラムモデル案検討、の3点を実施中である。 当初の連携研究者3名の内、1名が病休になったため、2年目からは学外の連携研究者を募り4名が新たに参画し計7名になった。研究代表者・分担者各1名と合わせて、9名の研究体制を構築し研究推進した結果、ほぼ当初計画の通りの進展をみることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度は3年間の研究成果のまとめに入る予定。最終的には介護者支援のプログラムモデルを検討し作成する。 具体的には①介護セミナー、②講演会、③支援プログラムモデル案検討、④ホームページでの情報集約のまとめ、⑤研究期間以降のホームページの継続性の検討、以上の5点の計画立案し実施していく予定である。 以上の5点を実施し、在宅で高齢者を介護する中高年単身者ある程度、職業や生活と両立が展望できる支援プログラムを、本研究のキーワードであるジェンダーの視点から開発する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度の主な研究費使用計画は①介護セミナーに係る経費、②講演会の謝礼を含む経費、③支援プログラムモデル案を記載するパンフレット製作費、④ホームページ維持管理費、⑤男性介護者支援ネットワークとの交流経費、⑥研究活動に係る研究メンバー9名の旅費、⑦研究活動推進のための会議費であり、おおむね当初予算の中で実施できる予定である。
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