2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23520027
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Research Institution | Nagano College of Nursing |
Principal Investigator |
屋良 朝彦 長野県看護大学, 看護学部, 准教授 (90457903)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藏田 伸雄 北海道大学, 文学研究科, 教授 (50303714)
金光 秀和 金沢工業大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (50398989)
本田 康二郎 金沢医科大学, 教養部, 講師 (40410302)
増渕 隆史 北海道大学, 文学研究科, 助教 (60528248)
松浦 正浩 東京大学, その他の研究科, 准教授 (70456101)
大北 全俊 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (70437325)
松本 大理 山形大学, 教育文化学部, 講師 (20634231)
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Keywords | 応用倫理学 / 合意形成 / 不確実性 / リスク / 科学技術 / コンフリクト・レゾリューション |
Research Abstract |
本研究の目的は、従来のリスク論を批判し、不確実なリスクに対処するために、コンフリクト・レゾリューションやコンセンサス・ビルディングなどのコミュニケーション手法を習得し、応用倫理学のいくつかの分野(医療倫理、工学倫理、ビジネスエシックス、道徳教育、等)への応用可能性を明らかにすることであった。 まず、平成25年9月28・29日に長野県看護大学で第5回合意形成研究会を行った。そのさい、桜美林大学坂井教授の特別講演「やりまんの規範倫理学的考察」を行い、性道徳教育を徳倫理学の観点から考察した。次に研究代表者屋良が「予防原則の再考察と生命倫理学」において生命倫理学におけるリスク論について論じた。次に研究分担者増渕が金融工学のリスク論を批判し、大北が欧州の新公衆衛生運動について紹介し、本田が明治以後の日本の科学技術政策批判、金光が技術者倫理教育におけるケーススタディを紹介した。 次に、平成26年3月16日・17日に多摩アカデミーヒルズ(桜美林大学)にて第6回合意形成研究会を行った。ここにおいて坂井が「現代倫理学とソクラテス」という講演をし、増渕が金融工学リスク論批判を再び行い、大北がHIV/AIDSに関する倫理的な議論の変遷、本田がロボット工学の現在、金光が新しい哲学教育の流れについて論じた。 以上の研究で、本研究のリスク論批判が金融工学批判、ロボット工学倫理にまで展開したのは収穫であった。特に金融工学批判に関しては、研究代表者は昨年原子力政策におけるリスクマネッジメント批判を展開していたが、金融工学批判はその延長線上に起きうるものとして注目される。
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Research Products
(6 results)