2011 Fiscal Year Research-status Report
近現代日本の宗教とナショナリズム―国家神道論を軸にした学際的総合検討の試み―
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23520079
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Research Institution | Joetsu University of Education |
Principal Investigator |
小島 伸之 上越教育大学, 学校教育研究科(研究院), 准教授 (00449258)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
畔上 直樹 上越教育大学, 学校教育研究科(研究院), 准教授 (20315740)
寺田 喜朗 大正大学, 文学部, 准教授 (40459839)
塚田 穂高 國學院大學, 研究開発推進機構, 助教 (40585395)
島薗 進 東京大学, 人文社会系研究科, 教授 (20143620)
対馬 路人 関西学院大学, 社会学部, 教授 (60150603)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 国家神道 / ナショナリズム / 国家と宗教 / 近代化 / 学際的研究者交流 / 新宗教 |
Research Abstract |
本年度においては、本研究のテーマである「近現代日本の国家と宗教」に関する近年の諸学問領域における研究成果とその課題を整理・共有するために、5回の研究会を開催した。 第一回研究会(2011年7月17日、CIC東京)では「国家神道論(1)、島薗進『国家神道と日本人』合評会」、第二回研究会(2011年8月31日、CIC東京)では「国家神道論(2)、畔上直樹『「村の鎮守」と戦前日本』合評会」、第三回研究会(2011年10月23日、大正大学)では「新宗教と国家」、第四回研究会(2012年1月22日、CIC東京)では「旧日本植民地と日系宗教」、第五回研究会(2012年3月23日、関西学院大学梅田キャンパス)では「日本近代化と宗教、葦津珍彦論」をそれぞれメインテーマとした。また、いくつかの研究会では、本科研メンバー以外の外部研究者の関連研究報告も行われた。 各研究会では、メインテーマに関連する複数の研究報告が行われ、その後宗教学、歴史学、社会学、神道学、憲法史等をそれぞれ専攻する科研メンバーと外部研究者による闊達な討論が行われた。それらを通じて、国家神道研究を中心に、近現代日本の国家と宗教に関する近年の学術成果とその課題の整理・共有を行うことができた。研究会での報告、討論は録音データのテープお越しを漸次すすめている。 また、各研究会には少なからぬ外部研究者の参加を得ることができ、近現代日本の国家と宗教の関係を学際的に研究するアリーナの構築を着実にすすめることができたと考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究開始より、おおむね2ヵ月に一度の研究会を予定通り開催することができた。 また、学際的総合検討の観点から、科研メンバーにとどまらない研究会参加者の輪を拡大することができた。 以上より、おおむね順調に研究目的の達成に向けて進展していると判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度同様、定期的な研究会を開催し、近現代日本の国家と宗教に関する研究の成果と課題の抽出、共有を継続的に図っていきたい。 さらに次年度においては、特に国家神道研究に関し、今年度の成果を踏まえた発展的検討の場を設定したいと考えている。 また、次年度ないしは次々年度における学会等におけるオープンな中間成果報告・さらなる外部研究者との交流の場を設けたい。 そして、継続的に研究メンバー以外の外部研究者との接触を図り、研究会等への参加を依頼することで、より学際的な研究推進を行いたいと思う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度の研究費の使用計画については、研究会開催及びその準備・打ち合わせに関する旅費、研究テーマに関連する研究メンバーの資料収集・調査・必要消耗品等に関する物品費・旅費、研究会等の事務作業(録音データのテープ起こし・研究会事務補助等の謝金)及び外部研究者の研究会等参加経費に関する旅費・謝金を中心に支出する計画である。 研究会開催が東京中心となった事を主要因として、今年度の分担者・協力者の旅費支出が予定より少なくなっており、その分資料収集等に関する物品費の支出が予定より増加している。この傾向は次年度においても継続すると考えられるが、研究機関全体を通じて極端に過度な偏りを生じないよう留意をしていきたい。
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Research Products
(1 results)