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2011 Fiscal Year Research-status Report

近世前期における九条家蔵書の復元とその文献学的研究

Research Project

Project/Area Number 23520237
Research InstitutionMejiro University

Principal Investigator

石澤 一志  目白大学, 社会学部, 講師 (30507752)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 中川 博夫  鶴見大学, 文学部, 教授 (70211414)
佐々木 孝浩  慶應義塾大学, 付置研究所, 教授 (20225874)
Project Period (FY) 2011-04-28 – 2014-03-31
Keywords九条家本
Research Abstract

九条家が所蔵していた蔵書群、とりわけ近世前期の当主・九条道房により行われた書写活動の形成に関わる書写活動を明らかにし、それを支えた右筆によって行われた書写活動を解明するべく、調査を行った。23年度において、天理図書館に所蔵される九条家本の概要把握のため、目録による悉皆調査を行い、そのリストアップを行った。これに関しては、一通りの調査を完了し、本年度以降は、その実物の確認とそれら諸本の書誌調査を行い、九条家本書写の実態を明らかにする。宮内庁書陵部所に所蔵される九条家本に関しては、カード目録による悉皆調査を行い、全体の3分の2程度の目録調査を行った。また並行して、実物も確認し書誌調査を行い、九条道房の行った書写活動の実態を明らかにしつつある。具体的には、寛永19年前後から活発化する書写活動のうち、20年頃に一つの山があることが明らかになってきており、文学関係の典籍の書写が顕著に顕れること、同時に特定の右筆がそれに関わり、大量の典籍の書写が行われていることが、明らかとなってきた。また九条家本として巷間に散在する写本ののうち、慶應大学斯道文庫所蔵本・鶴見大学図書館本・国文学研究資料館所蔵本を調査した。また、東海大学付属図書館蔵桃園文庫本中の九条家本を調査し、完了した。とりわけ、著名な存在であった『弘安源氏論義』の1本が、九条家本であり、本研究の目的に合致する、右筆により書写されたものであることが判明した。結果として、九条道房の行った書写活動のうち、寛永二十年を中心に行ったものの中に、ある特定の右筆が関わっていることが次第に明確になってきた。今後ともその解明に努め、調査を継続する。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

23年度において、天理図書館に所蔵される九条家本の概要把握のため、目録による悉皆調査を行い、そのリストアップを行った。これに関しては、一通りの調査を完了し、本年度以降は、その実物の確認とそれら諸本の書誌調査を行い、九条家本書写の実態と内容をを明らかにする。ほぼ予定通りに進行している。宮内庁書陵部所に所蔵される九条家本に関しては、カード目録による悉皆調査を行い、全体の3分の2程度の目録調査を行った。また並行して、実物も確認し書誌調査を行い、九条道房の行った書写活動の実態を明らかにしつつある。具体的には、寛永19年前後から活発化する書写活動のうち、20年頃に一つの山があることが明らかになってきており、文学関係の典籍の書写が顕著に顕れること、同時に特定の右筆がそれに関わり、大量の典籍の書写が行われていることが、明らかとなってきた。こちらも、ほぼ順調であるが、九条道房の書写活動を自筆日記と照会し、跡づける必要があり、本年度はその方面にも力を入れたい。また九条家本として巷間に散在する写本ののうち、慶應大学斯道文庫所蔵本・鶴見大学図書館本・国文学研究資料館所蔵本を調査し、東海大学付属図書館蔵桃園文庫本中の九条家本を調査し、完了した。とりわけ、著名な存在であった『弘安源氏論義』の1本が、九条家本であり、本研究の目的に合致する、右筆により書写されたものであることが判明した。この他、実践女子大学本については、本年度より本格的な調査に入る。また、広島大学・島根大学・日本大学などに所蔵される九条家本については、本年度中に行う予定であるが、ほぼ予定通りに進行している。

Strategy for Future Research Activity

今後は、九条家本の全体像把握のために、これまで判明したところを纏めてゆく作業が必要となる。個別の調査は継続しつつ、それらを総合的に捉える作業を行うべく、夏場以降に、シンポジウム等会合を行い、意見交換を行いたい。また、他の科研費事業に関連するものが見受けられるのでそれらの成果との提携を探ってゆく必要があると思われる。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

次年度の使用計画に今のところ変更はない。当初の計画通りに進行する予定である。

  • Research Products

    (2 results)

All 2011 Other

All Presentation (1 results) Book (1 results)

  • [Presentation] 『徒然草』第一〇三段 試解―忠守の立腹の理由

    • Author(s)
      石澤一志
    • Organizer
      中世文学会
    • Place of Presentation
      鶴見大学
    • Year and Date
      2011年6月5日
  • [Book] 伏見院御集集成2011

    • Author(s)
      久保木哲夫・別府節子・久保木秀夫・石澤一志
    • Total Pages
      585
    • Publisher
      笠間書院

URL: 

Published: 2013-07-10  

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