2012 Fiscal Year Research-status Report
南米日系移民および韓国系移民による文学に関する総合的研究
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23520248
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
川村 正典(川村湊) 法政大学, 国際文化学部, 教授 (70224855)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
守屋 貴嗣 法政大学, 国際文化学部, 講師 (60597813)
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Keywords | 国際情報交換 |
Research Abstract |
平成23年度はブラジル・サンパウロ、リオデジャネイロ、アルゼンチン・ブエノスアイレスにおいて日系・韓国系移民文学資料の調査研究と資料収集を行った。平成24年度は、前年度の継続に加え、ペルー・リマ、クスコ、アルゼンチン・ブエノスアイレス、ブラジル・サンパウロにおいて調査研究と資料収集を行った。我々の調査が各国の邦字新聞、ブラジル『ニッケイ新聞』、アルゼンチン『らぷらた報知』、ペルー『ペルー新報』、各紙に、またアルゼンチンの韓国語ネットニュース『KORNET NEWS』にも取り上げられ、各移民コミュニティでの調査がスムーズに行えるようになった。 平成24年8月14日、アルゼンチン国立ブエノスアイレス大学で開催されたワークショップ「異文化間コミュニケーション」(ブエノスアイレス大学社会学部GINO GERNANI研究所、ブエノスアイレス大学アルゼンチン韓国研究所共催、アルゼンチン韓国研究協会、アルゼンチン商工会議所後援)に参加し、Karilina Mera(アルゼンチン韓国研究所所長)、Han YongSu(韓国東国大学校文科大学教授、ブエノスアイレス大学客員教授)、Cecilia Onaha(ラプラタ大学教授)Alejandro Kuda(ラプラタ大学講師)、久野量一(法政大学社会学部教授)、高木佳奈(東京外国語大学大学院博士前期課程)らとともに、当研究の実績の一端として発表を行った。 法政大学国際文化学部紀要『異文化』(第14号)に上記の「ワークショップ報告集」として、研究成果を発表している。川村湊「もうひとつの〝ラテンアメリカ文学〟」、守屋貴嗣「アルゼンチン日本語文芸論―『あるぜんちん日本文藝』について―」、「『巴茶媽媽』創刊同人・宮本俊樹氏インタビュー」等である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
サンパウロ、ブエノスアイレスでは平成23年度に引き続き調査研究を行い、国立ブエノスアイレス大学で開催されたワークショップにおいて、研究成果を発表することも出来た。現地韓国語新聞『KORNET NEWS』に我々の調査が掲載されたことで、韓国語文学資料を数多く収集することが出来た。またペルー・リマにおいても在日本大使館現地職員Candy Sueyoshi氏の協力もあり、日系団体「神内センター」やペルー新報社での資料収集と研究人的繋がりを形成することが出来た。 また、細川周平(国際日本学研究センター教授、ブラジル日本語文学研究)、田所清克(京都外国語大学教授、ポルトガル語文学研究)、鈴木茂(東京外国語大学、ブラジル史研究)、柳田利夫(慶應大学教授、日本人移民史研究)ら各専門家とも研究上の意見交換を行うことが出来た。この意見交換は本年度も継続して行う予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度は、引き続きブエノスアイレスでの文献調査・収集に加え、サンティアゴを中心にチリの日系・韓国系移民文学についての調査を行う。すでにブエノスアイレスとサンティアゴ在住の知人と連絡を取り合っており、資料収集の見込みもついている。昨年度まで行ってきた研究を発展させる形態で、調査を進行していく。現地在住日本語創作者(俳句、短歌、小説)、韓国語創作者(詩、小説)の方々へのインタビューも予定しており、現在日程調整中である。 また、金煥基(韓国東国大学校文科大学教授、日本学研究所所長)、アルゼンチン在住沖縄系移民研究を行っている月野楓子(法政大学大学院博士後期課程在学)を研究協力者とし、韓国系移民文学研究に加え、沖縄系コミュニティに注目することで調査研究の幅を拡げていく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
外国旅費(アルゼンチン・ブエノスアイレス、チリ・サンティアゴ)、8月中×2週間での渡航費、宿泊費、移動費として80万円、現地交通費、資料購入費、複写費用として10万円。
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Research Products
(2 results)