2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23520253
|
Research Institution | Komazawa Women's University |
Principal Investigator |
渋谷 香織 駒沢女子大学, 人文学部, 教授 (10196446)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松村 良 駒沢女子大学, 人文学部, 講師 (00265571)
石田 仁志 東洋大学, 文学部, 教授 (80232312)
田口 律男 龍谷大学, 経済学部, 教授 (80197251)
掛野 剛史 埼玉学園大学, 人間学部, 准教授 (00453465)
中澤 弥 多摩大学, グローバルスタディーズ学部, 准教授 (20279821)
|
Keywords | 日本文学 / 近現代文学 / 表象文化 / 上海 / 日本人 / 国際研究者交流(中国) |
Research Abstract |
本研究は、1920年代から1940年代の日本人の見た上海を含む海外表象を、様々な分野の資料と表象との間に展開される関係性を明らかにしたうえで、横断的に分析・検証していくことを目的としている。 この時期に発表された文学テクストに描かれた社会、経済状況や外国人表象の典拠となった様々な分野の資料を発掘・収集し、分析・検証を行うとともに、映像資料における上海表象の検証を行い、研究対象の相対化を図った。また国内外の研究者に参加を呼びかけシンポジウムを行い、様々な角度からの考察と議論を行った。 平成23年5月、研究分担者によるパネル発表「上海表象文化研究の試みー戦間期の上海を中心に」(日本近代文学会春季大会)を行うとともに、10月には、研究分担者が上海で開催されたシンポジウム「近代百年 日本文学における上海」に参加し、日中両国の上海研究について意見交換を行った。平成24年9月に龍谷大学で開催したシンポジウム「戦間期東アジアの日本語文学1920~1945年」では、国内のみならず中国や台湾からも参加者を得、当時の日本語文学における中国(上海、長春、大連)、台湾、朝鮮(平城)、日本(東京)などの都市表象と人間・経済・国家について議論し、本研究の重層化をはかった。 平成25年8月に研究代表者、研究分担者が編者となって、『アジア遊学』に「戦間期東アジアの日本語文学1920~1945年」という特集を組み刊行した。これは前年度に行ったシンポジウムを発展させ、本研究の意義と重要性を多方面に向けて発信したものである。上海文化表象だけではなく、南方・台湾や北方の文化表象をもとに当時の日本語文学に言及する論文が集まったことにより、本研究はより横断的・重層的なものになった。平成26年3月の研究成果報告会では、研究成果を検証したうえで改めて問題提起を行い、今後の研究の方向性について議論した。
|