2011 Fiscal Year Research-status Report
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23520489
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2016-03-31
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Keywords | 関係節 / 文理解 / ワーキングメモリ |
Research Abstract |
今年度の主な作業は以下のとおり。(1) 実験用のコンピューターとソフトエアの準備。(2) 言語学を専門とする大学陰性に、関係節を含む文を作成してもらった。 (3) 以上の文を使用し、日本語母語話者の読み時間と理解度を測定した。 (4) 二段階目の実験として、関係節が予測されやすくなるような文脈を作成して、読み時間の実験を再度行った。これによって、曖昧性をできるだけ解消し、確実に関係節を予測しているときにワーキングメモリの負荷がどう変更していくのかを検討した。得られた結果を以下のとおり公開する。(a) 一部の結果は国際ジャーナルに載ることになった。Nakamura, M., & Miyamoto, E. T. (2012). The object before subject bias and the processing of double-gap relative clauses in Japanese. Language and Cognitive Processes. Available online: http://dx.doi.org/10.1080/01690965.2011.634179(b) もう一部の結果は現在別の国際ジャーナルに投稿する予定。(c) 文脈を使った結果は解析の確認が終わってから、執筆と投稿をする予定。以前の報告と同様に日本語の関係節を理解する際には、ワーキングメモリの負荷が見られない結果が得られた。以前の報告と異なっていて、今回は曖昧性が原因ではないということが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画通り、以下の作業を行った。1. 実験用のコンピューターとソフトエアの準備。2. 項目(実験で使用する文)の作成。3. 実験を2回行った。但し、建物の工事等によって、期間が短くなったため、計画より集まった被験者人数が少なかった。4. 現在、国際ジャーナルに結果を公開しているところ。
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Strategy for Future Research Activity |
主な作業は以下のとおり。1. 平成23年度に行った実験を眼球運動装置を使用して、再度行う。2. 平成23年度の結果と比較する。3. 得られた結果を国際ジャーナル、学会で発表する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
主な費用は次のとおり。(1) 大学院生に担当してもうら実験作業関係(眼球運動装置操作等)の短期雇用の支払い(2) 実験に参加する被験者に支払う謝礼 (3) 資料収集のための学会参加の出張費。23年度に研究資料収集のための学会参加ができなかったため、24年度は2回参加する予定。
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