2011 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23520572
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Research Institution | National Institute for Japanese Language and Linguistics |
Principal Investigator |
柏野 和佳子 大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所, 言語資源研究系, 准教授 (50311147)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丸山 直子 東京女子大学, 現代教養学部, 教授 (00199936)
木田 真理 政策研究大学院大学, 政策研究科, 教授 (80401727)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 語彙 / 意味 / 位相 / 辞典 / 辞書 / コーパス |
Research Abstract |
(1) 各種国語辞典・類語辞典に注記されている位相情報に関する先行研究を調査し,また,最新の位相情報についても調査した。(2) 次の英和辞典・英英辞典を対象に,位相情報の付与状況を比較分析した。[ロングマン英和辞典/桐原書店(2007)※収録:約10万語,ロングマン現代英英辞典(5訂版)/桐原書店(2008)※収録:約23万語,ロングマン現代アメリカ英語辞典(2訂版)/ピアソンエデュケーション(2008) ※収録:約18万語,コリンズコウビルド英英辞典(改訂新版)/桐原書店(1995)※収録:約7万5千語,ケンブリッジ英英辞典(3版)※収録:約17万語。](3)次の英和辞典で用いられている位相情報の比較調査を行った。[ロングマン英和辞典/桐原書店(2007)※収録:約10万語,ウィズダム英和辞典(2版)/三省堂(2007)※収録:約9万語,ユースプログレッシブ英和辞典/小学館(2004) ※収録:約8万5千](4)中村明『日本語 語感の辞典』(岩波書店,2010年)の位相情報の調査,分析を行った。「時間性」の「古い」語,約1400語を抽出した。また,『現代日本語書き言葉均衡コーパス』(国立国語研究所),『青空文庫』(http://www.aozora.gr.jp/),『太陽コーパス』(国立国語研究所)の頻度調査に着手した。(5)日本語学習者の作文を分析し,日本語学習者が誤りやすい位相情報をもつ語を抽出した。そして,それらの語のコーパス分析に着手した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度に,各種国語辞典・類語辞典に注記されている最新の位相情報を明らかにすることを目的にしていた。 それら調査に加え,位相情報の記載が充実している英英辞典や英和辞典を調査分析に加えたこと,及び,豊富な位相情報が記載された,中村明『日本語 語感の辞典』を調査分析に加えたことにより,現在までにどのような位相情報が辞書情報として記載されてきたかを十分に明らかにすることができた。 また,新たに,日本語学習者が誤りやすい位相情報をもつ語を抽出し,それらの語のコーパス分析にも着手することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
「古い語」と位相情報がつくような語のコーパスにおける使用実態の調査分析を引き続き行う。さらに,調査対象語に,文章語か口語か,硬い語か俗語か,といった位相情報をもつ語を加え,広くコーパス分析を行う。日本語学習者が誤りやすい位相情報をもつ語のコーパス分析結果については,2012年8月に開催される「日本語教育国際研究大会」(名古屋)にて成果発表を行う。そのほかの学会発表も積極的に行っていく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
調査分析を補助する非常勤職員の雇用継続を予定している。
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Research Products
(1 results)