2011 Fiscal Year Research-status Report
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23520643
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Research Institution | Bunkyo University |
Principal Investigator |
福田 倫子 文教大学, 文学部, 准教授 (20403602)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 礼子 東京工業大学, 留学生センター, 客員准教授 (30432298)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 日本語教育 / 聴解 / 評価 |
Research Abstract |
当初の実施計画に基づき、以下の2点を中心に研究を遂行した。1.入門~初級学習者の聴解力測定(予測)ツールの開発2.1を用いた音韻的作動記憶の測定 1に関しては、音韻的作動記憶の測定ツールを改良した。これまでの研究において作成していたツールは、聴解力、語彙力といった日本語に関する他の能力との関係を確認するため、中級学習者を対象としたレベル設定であったが、今回、入門~初級学習者向けに改良することができた。改良のポイントは3点ある。(1)日本語特有の拍である長音、促音、撥音を含めた。これにより、日本語特有の拍だから聞き取れない(撥音できない)のか、特有の拍であるかどうかは無関係なのかを明確にできる。(2)識別力を高めるため、一つの拍の個数を増やした。(3)採点者により評価が分かれる項目をそうでないものに入れ替えた。さらに、一旦完成したツールで日本語母語話者を対象に実験を行い、難易度を確認した。これらの改良により、識別力が高く、日本語に特有の拍の影響をみることが可能なツールにすることができた。同時に視覚的材料を用いて語彙力を測定するツールも作成した。 2に関しては、1で改良したツールを用い、1回の予備調査と2回の本調査を行った。調査は2つの日本語教育機関で行った。但し、内1つの機関では対象者のレベルが想定していたものよりも高かったため、追跡調査は行わないこととした。もう一方の機関では2011年10-11月に28名、2012年2月に追跡調査として18名のデータを得ることができた。現在は結果の分析を進めているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度の実施計画に対して達成できているからである。「(1)入門~初級学習者の聴解力測定(予測)ツールの開発」に関しては、これまでの実験結果をもとに、さらに精度を高めるための改良を行った。「(2)改良したツールを用いた音韻的作動記憶の測定」に関しては、10、11月に入門~初級学習者を対象として音韻的作動記憶の能力測定を実施した。さらに、2月には同じ対象者に対し、第1回の追跡調査も行った。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は調査を継続し、海外での調査も含めて調査データを収集する。信頼に足るデータとするため、出来るだけ多くのデータ収集を行う。また追跡調査の結果から、日本語学習者の日本語力と音韻的作動記憶との関わりの変化についても分析を行い、評価基準構築の基礎データとする。得られた結果は学会発表等で公開する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
計画からの大きな変更はない。国内外での調査のための旅費、追加すべき機器類、調査対象者への謝金、調査材料や結果の翻訳経費、学会発表のための旅費などが主な用途である。
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