2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23530111
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
鈴木 博人 中央大学, 法学部, 教授 (90235995)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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Keywords | 養子縁組 / 特別養子 / 普通養子 / 養子縁組斡旋 / 児童福祉法 / 民法 / 養子法 / 養親 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は、研究打合せを1回実施し、本研究での比較法対象国に関する調査項目、調査実施時期、報告書原稿作成等について打合せを行った。この打合せで決定した項目に基づき、フランス、ニュージーランド、韓国について、養子縁組手続の流れ、養子縁組あっせん手続を中心にした養子制度の訪問調査を行った。各国の法規に関する情報は、文献資料に基づいて入手した。 平成25年度までの研究成果も踏まえて、本年度末には本研究の海外調査報告書を作成した。取り扱われている対象国とその内容は以下の通りである。( )内は、担当者(研究代表者または連携研究者)の氏名である。[アメリカ]アメリカの養子制度と養子法の実情、マサチューセッツ州養子法要旨・翻訳(原田綾子)、[フランス]フランスの養子制度-養子法の概要と現地調査による実務の実態―(栗林佳代)、[イタリア]イタリアにおける未成年養子についての法制度、イタリアの養子制度の規定、イタリアの養子制度の統計(椎名規子)、[ニュージーランド]ニュージーランドにおける養子縁組制度、1955年養子法(梅澤彩)、[オーストリア]オーストリア養子法の基本構造および養子縁組成立過程の概要、[資料]オーストリア養子縁組関連法(鈴木博人)。 この報告書は、現時点での最新の各国法の状況を提示するものである。これらの比較法対象国の制度を踏まえた上で、日本民法の養子法改正のための養子法改正条文、新規立法としての養子縁組斡旋法ならびに付随して必要になる児童福祉法、家事事件手続法の改正条文を提示することを目指していたのであるが、この点については、具体的に提示するまでには至らなかった。しかし、本研究は、比較法対象国の実態を明らかにしたことで、法改正提案の基盤を整えたということができる。
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Research Products
(2 results)