2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23530726
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
片桐 資津子 鹿児島大学, 法文学部, 教授 (20325757)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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Keywords | 社会福祉関係 / 社会学 / 施設介護 / チーム介護 / 特養ホーム / 専門性 |
Outline of Annual Research Achievements |
高齢者介護施設において個別ケアを実現するためには、医療・看護・介護等が連携するチームアプローチという多職種連携が求められている。本研究では、その前提として、介護職のケア現場に焦点を当て、チーム介護の規範と実態のギャップを明らかにすることを目的とした。ケア現場では、どのようなケアが目指され、どのような試行錯誤がなされているのか。ケア職の専門性について、ケア職自身はいかなるものであると認識しているのか。 上記の問いを解明するために、断続的に実施しているフィールドワークとインタビュー調査から得られた質的データを分析した。調査対象の特養ホームとして、人間関係のストレスが原因で離職したケア職がゼロである施設を選定した。 分析の結果、第1に、チーム介護には、介護職の専門性に加えて、職人性が発揮されていた。第2に、チーム介護が継続的に展開されるには、特養という組織のトップマネジメントに裏打ちされたミドルマネジメントが機能していた。 日本社会は、今後も、超高齢社会と人口減少社会が同時に進展していく。ゆえに高齢者介護施設のリソースは減ることはあっても増えることはない。限られたリソースのもとで、個別ケアを継続的に提供していくには何が必要だろうか。マネジメントとガバメントの観点から、特養の内部における特養経営のほかに、外部におけるガバナンス機能にも着眼していくことが今後の課題として残された。
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Research Products
(5 results)