2013 Fiscal Year Research-status Report
血液透析患者の心理的変容過程と家族心理に関する研究
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23530736
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Research Institution | Okayama Prefectural University |
Principal Investigator |
竹本 与志人 岡山県立大学, 保健福祉学部, 准教授 (70510080)
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Keywords | 血液透析患者 / 精神的健康 / 主介護者 |
Research Abstract |
平成14年に実施した岡山県腎臓病協議会の会員(透析患者)ならびに家族(主介護者)を対象とした調査研究において,家族機能と透析患者の精神的健康および主介護者の療養継続困難感との関連性に着目し,透析患者の精神的健康低下の発生モデルを構築して検証を行った。その結果,家族機能のうち家族の凝集性が主介護者の療養負担感(社会活動の制限の認知,否定的感情の認知)と関連し,否定的感情の認知が療養継続困難感を介して透析患者の精神的健康と関連していることが明らかとなっている。透析患者の心理は療養過程で変容すると考えられており,透析患者の心理的変容過程の各段階における主介護者の療養継続困難感との関連の検証が課題であることから,本調査研究では,透析患者の心理的段階に着目し,患者の精神的健康と主介護者の療養継続困難感との関連を明らかにすることを目的とした。今年度の調査は,平成23年度の量的調査(予備調査)ならびに平成24年度の質的調査の結果を踏まえて計画立案した。調査対象は,岡山県内の血液透析患者約2,000名とその家族(主介護者)約2,000名,合計約4,000名とし,岡山県腎臓病協議会ならびに岡山県医師会透析医部会の賛同と協力を得て,平成25年7~8月に実施した(同年5月30日に岡山県立大学倫理委員会の承認を得た)。回収数(率)は透析患者1,126名(56.3%),家族1,056名(52.8%)であった。データクリーニングと記述統計を行い、賛同・協力いただいた2団体に報告を行った(具体的な解析と報告書作成等は平成26年度実施予定である)。この調査研究のほか,平成23年度に行った予備調査の成果について日本社会福祉学会第61回秋季大会にてポスター発表を行い,今年度のデータの一部を解析し,第18回日本在宅ケア学会学術集会にてポスター発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成23年度は文献検討に加えて予備的調査(量的調査)を,平成24年度はインタビュー調査を実施し、これらの結果をふまえて平成25年度は予定通りの大規模調査が実施できた。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度の調査研究で得られたデータを解析し,日本社会福祉学会等で発表する予定である。合わせて平成23年度の予備調査や平成25年度の大規模調査で得られたデータを用いた論文投稿を行う予定である。これらの学会発表ならびに論文投稿は,研究代表者と連携協力者,本学大学院院生の杉山京,木村亜紀子等が中心となり,実施を予定している。解析に際しては,高度な解析を要することから統計ソフトやCPUの高いデスクトップPC等を購入を予定している。解析終了後は,報告書をまとめ,関係団体への報告等を予定している。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成26年度はデータの解析に必要なPCの購入(CPUの高いPC)や解析に係る人件費,調査研究報告書の作成に必要な経費などが当初計画された費用よりも多くかかることが考えられた(調査項目が多く,また高度の解析を要するため)。そのため,平成25年度の調査研究では,対象者が個々に調査票を返送を行うことを予定していたが,透析施設や透析施設ごとに設置されている患者会に協力いただき,施設単位での返送を行い,次年度に必要な費用を確保したため次年度使用額が生じる結果となった。 データの解析に必要なPCの購入(CPUの高いPC)や解析に係る人件費,調査研究報告書の作成に必要な経費,解析のための統計ソフトの購入,研究成果の発表に係る旅費・参加費等の経費などに充てる。
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