2013 Fiscal Year Annual Research Report
知的障害者のダイレクト・ペイメントに関する国際比較研究
Project/Area Number |
23530745
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Research Institution | Mimasaka University |
Principal Investigator |
渡辺 勧持 美作大学, 付置研究所, 研究員 (00090423)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
薬師寺 明子 美作大学, 生活科学部, 准教授 (10412230)
島田 博祐 明星大学, 教育学部, 教授 (40280812)
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Keywords | ダイレクト・ペイメント / 知的障害者 / 地域生活支援システム / QOL / 本人主体 / 英国 / カナダ / スウェーデン |
Research Abstract |
研究目的は1.知的障害者のダイレクト・ペイメントを可能にする支援システム 2.利用する知的障害者の生活の変化 3.福祉制度・政策に及ぼす影響の三点についてスウェーデン、英国、カナダとの比較研究を行い、日本の知的障害福祉への新たな政策を提言することである。25年度は、渡辺が英国で、薬師寺がスウェーデンで実地調査を行った。カナダは23年度渡辺,24年度島田が調査を実施している。英国政府は、法律で個人ニーズに応じたサービス予算(personal funding)を採用し、知的障害者からダイレクト・ペイメントの申請があった場合、実施主体である地方自治体は必ず受理することに決められている。25年度は、グロウセスター州で政府関係者および障害者と面接を行い、知的障害者の家族、親族、友人、知人が法人等の団体から派遣されるコーディネーターと一緒に地域社会の人々とともに活動している事例を見聞した。また、英国で最も多くのサークル・オブ・フレンズを有し、そのコーディネーターを多く擁しているCircles Networkの事務局長Mandy Neville氏と今後の方向について論議した。スウェーデンでは、ルレア、 ベクショーで当事者や行政関係者と面接を行った。英国の場合については美作大学地域生活科学研究所所報第10号(2013年)で、1.英国のダイレクト・ペイメントの現況 2.パーソナル・バジットの導入で障害者の生活はよくなったか 3.地方自治体におけるパーソナル・バジット、ダイレクト・ペイメントの情報提供と障害者の生活 4.パーソナル・バジット、ダイレクト・ペイメントについての情報提供と一人一人への予算配分の仕組みの不透明性 5.パーソナル・バジット、ダイレクト・ペイメント導入についての費用対効果の問題 6.ダイレクト・ペイメントで与えられた経費を管理・運営することの問題 として、詳しく報告した。
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