2012 Fiscal Year Research-status Report
保護者にとっての子どもの入園の意味ー「親としての発達」の視点から
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23530866
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Research Institution | Showa Women's University |
Principal Investigator |
藤崎 春代 昭和女子大学, 生活機構研究科, 教授 (00199308)
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Keywords | 入園 / 乳幼児 / 保護者 / 親としての発達 / 発達相談 |
Research Abstract |
●継続質問紙調査研究 以下の4回の調査を実施した。 1.24年度入園児の保護者を対象とした「入園直後調査」(4月に実施):入園に向けての生活習慣獲得に向けての取り組み内容、登園についての子どもの期待形成にかかわる取り組み内容、入園式についての保護者および子どもの感想、入園直後1週間の登園時・降園時の子どもの様子等をたずねた。 2.既入園児(24年度入園児を含む)の保護者を対象とした「7月調査」:生活リズムや生活習慣獲得の様子、子どもが園生活に関連して家庭でみせる様子、4月以降7月までの間に家族が心配した事柄とそれへの対処等をたずねた。 3.未入園児の保護者を対象とした「9月調査」:生活リズムや生活習慣の様子、子どもの遊び環境等についてたずねた。 4.全保護者を対象とした「2月調査」:①既入園児の保護者には、生活リズムや生活習慣獲得の様子、子どもが園生活に関連して家庭でみせる様子、1年の園生活を振り返って印象に残る園行事とそれへの感想、子どもの成長点とそれへの感想等をたずねた。②未入園児の保護者には、生活リズムや生活習慣獲得の様子とともに、25年度に向けての入園予定についてたずねた。25年度からの入園予定者には、入園先決定条件尺度質問への回答を求めた。 ●発達相談実践研究 相談システムの構築に関しては、行政担当者や連携機関との打ち合わせ会議を実施したほか、日常的に緊密な連絡・連携を図った。相談活動については、従来からの個別相談に加えて、複数の保護者が参加するペアレント・トレーニングを幼児の保護者、小学生の保護者別に実施した。幼児については、ペアレント・トレーニングに並行して子ども向けのグループ活動も実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
●継続質問紙調査研究 当初の予定通りに、24年度からの入園児の保護者に対する「入園直後調査」、既入園児の保護者に対する「7月調査」、未入園児の保護者に対する「9月調査」、全対象者に対する「2月調査」を実施できた。継続調査であるので、時系列的変化の分析はまだ十分ではないが、各回の結果については迅速に集計および分析を行った。この集計・分析結果については、調査用紙回収後1カ月以内に報告書としてまとめ、対象者全員に郵送にて報告した。対象者からは、「調査に回答すること、あるいは報告書を読むことにより、忙しい日々の中で、子育てについて立ち止り、考える機会となっている」との感想も寄せられており、調査実施自体および調査内容が、対象者にとっても意味あるものとなっていることがうかがえる。 ●発達相談実践研究 行政担当部署や連携先との協議を重ねる中で、地域の発達相談システムの中での本発達相談の特徴が明確となった。特徴の1つである検査を中心としたアセスメント実施については、正確な検査実施を行うとともに、検査結果の保護者へのフィードバックの仕方について検討できた。また、ペアレント・トレーニング事前・事後の評定結果より、ペアレント・トレーニングが保護者にとって有意義な取り組みであることが確認できた。
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Strategy for Future Research Activity |
●継続質問紙調査研究 研究計画通りに、24年度と同時期に同内容の調査を実施する予定である。つまり、25年度からの入園児の保護者に対する「入園直後調査」(これについては既に該当者に配布済み・現在回収中)、既入園児の保護者に対する「7月調査」、未入園児の保護者に対する「9月調査」、全対象者に対する「2月調査」を実施する。なお、本調査の該当児の年齢は調査開始時に3カ月から4歳にわたっていたため、24年度に卒園し、25年度から小学生となる児童がいる。そこで、補足調査として、小学1年生となった児童の保護者に対して、入学準備の状況、子どもの入学後の様子などをたずねる調査を計画している。入園時と入学時の資料を比較検討することができれば、入園の特徴がより一層明確になるものと期待できる。 ●発達相談実践研究 24年度を通して、発達相談対象児の低年齢化傾向がみられたため、これに対応した新たな連携先との協議が必要と考えている。この協議の実現がシステム上の課題である。また、ペアレント・トレーニングについては、実施方法について更なる検討を重ねていく。臨床心理士資格取得を目指す大学院生をペアレント・トレーニングや幼児グループ活動にボランティアとして含みこむことにより、大学院生の力量養成の場としての可能性も検討していく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
23年度の継続質問紙調査において、当初予定していた2回分の調査を合併して実施したことにより支出が抑えられ、24年度以降に24万円程度の持ち越しとなったが、この金額はほぼそのまま25年度に持ち越す。この持ち越し分も含めて、25年度研究費は以下のように使用する予定である。 ●継続質問紙調査研究 調査実施にあたって、調査用紙印刷費・配布と回収のための郵送にかかわる経費・謝礼品に使用予定である。調査用紙回収後はデータ入力のための謝金を支出する。各回の調査実施後、結果の概要報告書を協力者に郵送するが、その際の印刷費・郵送にかかわる経費としても使用予定である。その他、事務作業用の文具・PC関連用品・文献・図書の購入も行う。 ●発達相談実践研究 ペアレント・トレーニングや幼児グループ向けの教材や遊具を購入するほか、事務作業用の文具・PC関連用品・文献・図書の購入を予定している。
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Research Products
(2 results)