2011 Fiscal Year Research-status Report
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23531028
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
吉田 亮 同志社大学, 社会学部, 教授 (00220690)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
物部 ひろみ 同志社大学, 言語文化研究センター, 准教授 (10434680)
小島 勝 龍谷大学, 文学部, 教授 (40140123)
竹本 英代 福岡教育大学, 教育学部, 准教授 (50294484)
本多 彩 兵庫大学, 生涯福祉学部, 講師 (90584798)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 教育史 / アメリカ / 日系移民 / 宗教 / 二世教育 / アメリカ化 / エスニック化 / 越境 |
Research Abstract |
本年度は,基礎調査のひとつとして,先行研究を各自が整理をし,8月開催の研究合宿で発表をし,研究プロジェクト参加者で共有し,研究の出発点や課題,方向性を確認した。吉田は,カリフォルニア日系二世クリスチャンの越境活動というテーマで,一世による二世教育活動,及び二世による北加キリスト教会同盟青年部大会を事例として分析し,二世のリーダーシップや民族的自尊心育成に果たした役割を調査した。物部は,ハワイ日系二世による祖国見学団というテーマで,仏教系,キリスト教系,無宗教系に分類して比較するための基礎研究を行った。小島は,同州の浄土真宗本願寺派による二世教育活動というテーマで,汎太平洋仏教青年会議を事例に,二世の主導力,「架け橋」論の展開,各地二世仏教徒間の越境的連携に及ぼした影響について調べた。竹本は,同州の二世を対象とした日本語教育をというテーマで,キリスト教系,仏教系学校の特色を規模,教師,学科目,授業料で比較するための基礎研究を行った。本多は,ワシントン州日系仏教会による教育活動というテーマで,特に日曜学校活動を巡る一世と二世の対立について調査を行った。研究チームとして今後の研究上重要と思えるキーワードのひとつとして「越境」を決め,特に地域間(州間,国家間),世代間(一世,二世),宗教間(キリスト教,仏教)を変数として,「越境」性における特徴を明らかにすることと全員で確認した。さらに,「教育の役割」という点では,日系コミュニティの改革や社会の安定化や「日系」文化の形成に及ぼす影響,世代交代への影響,「日米の懸け橋」や「日米親善」などに代表されるきらびやかな言葉の裏に潜む日系社会の危機感への関与について留意して研究を行う等,共通の課題について確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究分担者が各自の分担課題をしっかり把握し,検討すべきトピックについて分析を続けているから。8月に実施された夏季合宿において,各自の進捗状況を確認し,順調に進んでいると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度に向けて各自が担当すべき課題については,8月の合宿時に確認をしており,各自が来年8月の合宿時までに研究調査の実施,研究結果の中間報告発表に向けたまとめを行うことになっている。そのための海外現地調査を実施することになっている。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
主要に,各自の担当地域において海外調査を実施するために予算を使用することになっている。
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